精一杯 | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

今日のスピーキングのグループクラスは、
やはりと言うかまたクラスメイトがやって来ず、
今回は2時間丸々マンツーマンのレッスンに終始した。

もちろんそれは良いんだけど、
用意されたトピックが
「もしあなたの親族がガンに冒された場合、
あなたはちゃんと伝えますかそれとも隠し通しますか」と言う、
やや難しめでさらにヘヴィな話題でもあった。

こういう場合ってもちろん流暢には話せないし、
その度に「自分の英会話は何故こんな駄目なのか」と
壁にぶち当たった気分になるんだけど、
それに加えて話題が話題だからね、
そういう意味でも俺にとっては2重の苦しみなどがあった。

何故そう思ってしまうのか、と言う
詳しい描写は避けるけども、
それに加えて英文を読んでいる最中と、問題の答えを考えている最中、
かつての名プロレスラーのひとりである、
今は亡きホーク・ウォリアーのエピソードが頭をよぎってしまい、
思わず涙しそうになってしまった。


ある日余命いくばくもない、
白血病にかかった子供がいた。

その子の最後の願いはなんだったと思う?
ディズニーランドに行きたい、とでも思うだろう?

それが俺とアニマルに会いたい、って言うんだ。

そしてその子の病室に行った時、彼はこう言った。

「この前先生に言われたんだよ。あと3ヶ月しか君は生きられないって…」

その瞬間、行きたくもないのに俺はトイレにいったよ。
この時ばかりは、
今まで俺たちがやって来た事が間違いではない、と思ったね。


もう十数年前に雑誌で読んだきりだから、
文章はうろ覚えだけど、
今でもたまこの話は思い出すし、
その度に熱いものがこみ上げてくるんだよね。

将来の事を考えるのはもちろん大事だけど、
やっぱり人間いつ死ぬか分からないし、
その度に勉強が辛いなんて言っていられない、
今を精一杯生きなくてはいけない、と改めて思うのです。