世の中のもんは、甘くて苦いでしょ
仕事も恋も生活も。

主に冬に、なんのきっかけか、繰り返し思い出す風景があって

それは都内の某駅から、某大学病院への道、橋を渡り、タクシー乗り場を通って、病院の食堂の外壁。

その時の恋人が大腿骨頭壊死という病気で手術、入院を長くしていて

大学生だった私は病室までよく会いに行ってました。(彼も大学生でした)

たまたま大学とは別に通っていたフランス語の学校とも近かったので、かなり思い入れのある地域。

季節は冬で、マフラーをグルグルに巻いて

白い息吐きながら、沢山のテキストと彼への差し入れ←ケンタとかマックとか漫画とか手紙とか  を持って病院に向かうのは

寂しいような悲しいような、それでも行けば必ず彼がいる安心感と嬉しさと楽しさで鼻歌を歌ったり、逆に涙堪えたり。

何故か病室での記憶や帰り道はぼんやりとしか思い出せず

夕方の、寒い中をずんずんと病院へ向かっていたシーンだけが鮮明なんです。

長い入院で勉強はもちろん就活も置いてけぼりになっている彼を病室へ残して、フランス語の学校へ行く時の

あぁ、こんなに愛しているのに代わってあげることはおろか、道は別々で、それはこれから誰と関わっても変わららない
と悟った。


1度だけ、行かないで、と言われて学校をサボり、病室へ残って彼が食事するそばに居たけど

彼と私はあやまちに気づくわけです、すぐに。


こんなことには意味がなくて

彼は私を引き止めるべきではなかったし

私はそれを受け止めた後、学校には行くよ、と毅然と言うべきでした。

学生というのは、ある意味で無力で、経済力がない、というのは本当にあらゆる自由がないように思う。

中には死にものぐるいで働いて学費も生活も賄っている学生もいるだろうが、たいていの場合は違う。

私たちはまだ親の傘の中で無力で

ただ愛し合っているだけの2人だった。

甘いものと苦いものが共にあって

夢中なのに寂しくて

分かち合えるものは少ないように感じた。

いくら思っても思っても痛いのは彼の脚で

私は定刻に学校へ行く。

歩いて、学校への坂をのぼり、息を切らす。テキストも重いし、気持ちも身体も疲れていて重い。

重い、と思ってすぐに、彼は1人でまだトイレまでも歩けないのだから、こんなことを思ってはダメ、と打ち消す。


これに関しては詳しくは書かないが、後に、私は彼の母親にとても許し難いことをされて別れ、1度は懇願されてよりを戻したものの

どうしても彼の母を許せず、別れてしまった。

今、思い出しても許し難いが、今の私だと彼女の気持ちがわからなくもない。

私たちは親の傘の中で本当に本当に無力だった。

終わりは良くなかったが、度々思い出すのは、甘くて苦くて、世の中のものごとのほとんどはそういう風にできている、ということを知ったし

愛しているだけではダメ、ということを身をもって体験したし←これは結局愛が足らんかったんじゃ論を展開する人もいるけど、タイミングやその他全てに起因して愛だけで解決できなかったと私は結論づけている

何より二十歳そこそこの年齢の大恋愛をしておいて、だからこそ、今、夫との結婚生活があるので私には総合的にとてもいい恋愛だったと記憶に残しているからなのだ。

長い長い、もしくは長くて短い人生のお互いの道のたった一瞬でも交差した時のあの時間を一緒に過ごせて良かったな、と。(交際期間約2年)

共通の友人もいたので、身体しょうがい者の枠で大手企業に勤めたところまでは知っていてそれ以降は分からない。

会いたいとか今が気になるというのは微塵もない。ただ、ヒトツダケ。

私は、遠回りしたけど、今、フランス語の翻訳の仕事をしていることがいつか耳に入れば、もしくはもう入っていればいいな、と思う。

彼と付き合っている時に、私がフランス語を勉強するきっかけとなった祖父を信じ難い悲惨な状況で亡くし

その最中、そしてその後、私がフランス語に触れるのも辛かった時も共に過ごした。

身も心もボロボロだったあの頃、大学の裏門に彼の車が見えた時の安堵感を忘れない。

SPOONの枠内で、その頃の私のような年齢のみんなの恋愛話を聞いていると

その甘さと苦さの狭間でゆらゆらしたり

甘さと苦さのどちらかに振れて一喜一憂したり

また、やはり半分まだ親の傘の中で無力さを感じていたり

全部全部、いい経験になって、相手が同じかどうかは置いておいたとしても、そういう経験をした人は必ず自分の手で自分を幸せにして、また自分で人を愛せる、愛される人になれますから大丈夫。

先のことを話す時、何を思いますか?


今の積み重ねが未来だと言うことを忘れてはいけません。


みんなに言っているようで、もう1度自分にも言い聞かせています。

今の幸せを大切にする人が、未来にもっと深い幸せに包まれるんだと思います。


甘くて、苦い日々を、みんな生きています。

去年も疲れたし、今年も一生懸命生きたらさ、疲れるよねぇ、それでもあなたの笑顔で疲れが吹き飛ぶ人がいるし、あなたも誰かの笑顔で疲れ、吹き飛ぶでしょ?


それでいいんだよ。

ここまで書いておいて、こういう締め方もなんですが

私がみなさんにできることは、朝枠の継続ですw

7時30分にお会いします。
たまには朝から恋バナしようか?


今年もよろしくお願いします(*・ω・)*_ _)