僕が小さい頃。

みんなのうたに


「コンピューターおばあちゃん」


という曲があった。

とても素敵な曲で、

お風呂の中でついつい口ずさんでしまう。


長い間、その歌詞を


『コンピューターおばあちゃん

コンピューターおばあちゃん

イェイ イェイ 僕 「も」 大好きさ』


だと思っていた。

みんなに愛されるコンピューターおばあちゃんを

想像しながら、いい気分になっていた。



けれども。実際の歌詞は。


『コンピューターおばあちゃん

コンピューターおばあちゃん

イェイ イェイ 僕 「は」 大好きさ』


だった。

みんながコンピューターおばあちゃんを

愛しているワケではなかった。

他の誰もがコンピューターおばあちゃんを

好きでないけれど、

「僕は」

「僕だけは」

大好きだよ。と。


ああ、なまじコンピューターが使えるばっかりに。



コンピューターおばあちゃん。I love you。

今だけは かなしいうた ききたくないよ。