2014年7月の読書メーター
読んだ本の数:3冊
読んだページ数:1366ページ
ナイス数:41ナイス

東野作品の中でも、お勧めの一冊。ホテル従業員・山岸と刑事・新田のプロ同士の事件への向き合い方の違いや人間性、トリックの中に仕掛けられたトリック、サイドストーリー的な事件と読者を飽きさせないストーリー展開。終盤に一度本を閉じて犯人を推理してみたが、全く想像もできず。そういう意味でも面白い作品だった。シリーズ化を希望しようと思ったら、すぐに続編(?)が発売予定だとか。絶対に買いだ!
読了日:7月31日 著者:東野圭吾

東日本大震災、あの日々の真実を少しでも知るために読んだ。自分や自分の家族のことを顧みず、未曾有の大震災に真正面から向き合い、そして戦った人々が沢山いたことを知ることができた。その人々の責任感・使命感が被災した東日本の復興の道標になったことは誰も否定できないだろう。そして、それらの人々の対局的な存在として本書に登場する一部の政治家や東電には怒りを覚える。何も出来なかった(いや、しなかった)自分も同罪なのかもしれない。
読了日:7月21日 著者:麻生幾

日本橋・加賀シリーズの二作目。最近のこのシリーズは事件を解決することよりも、本当の真実を見極め、そこに登場する人々の過ちを愚直に正していく加賀の姿が描かれている印象が強い。今回も被害者や加害者、その周囲を含めて多くの人間が加賀に救われた。そして、「ズシリ」と心に響く言葉も沢山出てきた。加賀が人間として成長していくに従い作品も成長し、結果として、このシリーズを読んでいる読者も成長しているのではないだろうか?また、前作に登場した街(店)が出てくるところは、オマケ的要素でちょっと嬉しかったりする。
読了日:7月13日 著者:東野圭吾
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