【当事者と証人】
・当事者尋問や証人尋問のことを人証尋問という。
・当事者や証人は、あくまで過去に経験した事実を供述する存在である。
・当事者尋問も本人尋問も、同じく人的証拠、つまり人証であるから、手続的には、ほとんど変わりがない。
・裁判の資料としては、人証よりも物証の方が客観性の面において優れている。
・嘘の証言には偽証罪の刑罰を与え、偽証行為を抑制している。
・当事者尋問は、その性質上、証人尋問の信用性に劣後するため、補充的に採用されるが、実際には、たいてい結審の前に双方の当事者本人を尋問する。
【申請の手続き】
・人証の申し出は、口頭でもよいが、実務では、書面(証拠申出書)でするのが一般的である。
・証人が複数いる場合でも、1つの証拠申出書に記載して申し立てをすることができる。
・1つの証拠申出書には、当事者尋問や証人尋問のほかに、鑑定申請や文書提出命令の申し立てをすることもできる。
・証拠申立書は、訴状や準備書面と同様、正本、副本、控えの3通を用意する。
・証拠申立書は、事前に書記官に提出するのが望ましいが、弁論期日に法廷で提出することもできる。
・証拠申立書の提出に際しては、予定の尋問事項を添付するが、この予定尋問事項を記載した書面は、証人呼出しの際に同封するので、申出書より1通多く添付する。
・尋問事項は、当事者や各証人ごとに作成し、それぞれ尋問したい事項を箇条書きにする。
・尋問は、尋問事項の書面に記載された事項について採用されるので、書面不記載の事項については、相手方から異議が出されるおそれがある。よって、尋問事項書面の最末尾には、「その他関連事項」と記載しておく。
【証人の呼出しと費用】
・証人尋問の申請の際には、証人尋問申立書に、尋問に要する予定時間を記載しておく。
・証人は、「呼出し」又は「同行」により、出頭する。
・「呼出し」とは、裁判所から、何月何日の期日に、○○事件の証人として出頭するように、との呼出状を郵送して出頭を促す方法である。
・「同行」とは、裁判所から通知せず、申請した側の責任で証人を出頭させる方法である。この場合、証人に支払うべき宿泊費や日当は、直接申請人が負担する。
・証人と特別な関係がないときや、証人が勤務先を休むため上司の許可が必要なときなどは、「呼出し」により裁判所の呼出状が郵送される方が適切である。
・証人には、ほぼ実費程度の交通費、宿泊費、相当の日当などが支払われるが、これらの費用は、証人を申請した側が一時負担(期日前に概算額を予納)しておく。
・証人申請に要した費用(交通費・宿泊費・日当)は、最終的には、訴訟費用として、敗訴した側の負担となる。
※次回は、「証人との打合せ」について書きます。
