藤原正彦氏のエッセイです。
1ページ目を立ち読みしただけで即購入してしまいました。
タイトルは「学問を志す人へ」。
専門家として食べていくためには「専門的魅力」が必要で
人間らしさを得るには、音楽、文学などなど「情操的魅力」が必要ですが
両立するのは難しいことです。
そこで、どうしていくべきかということが書かれています。
情操的魅力は、一生をかけて得るものであるのに対し
専門的魅力は、数年間でもよいから、自分の選んだ何かに
一途に打ち込むことによってのみ得られる。
その際、常識的レベルの努力では、いかなる迫力も滲み出てこない。
そうすると、莫大なエネルギーを必要とするから
若いときにしかできない。
その間、情操的成長を犠牲にしてでも
専門的成長を目指すべきである。
というのが氏の考えのようです。
自分は、人間の魅力は専門的魅力に裏打ちされた自信であると考えています。
なので専門的成長についての氏の意見は参考になりました。
ただ専門的魅力を伸ばすには
ある程度の情操的魅力を基礎にしたうえで
長く、そして深く専門とするものに関わることが必要であると思います。
本を読んだり映画を見たりして得た知識がモチベーションにつながると思うのです。
自分には、専門と深く関わるための、情操的魅力が今一つ足りない気がします。
それについては、あと3年くらいかけてある程度のものにしたいと思っています。
同時に3年後には専門と深く関わることができるよう
専門の基礎知識も学んでいきます。
専門が今の仕事の延長線上にあるのか、
それとも全く違うものになるのかは、まだわかりませんが
3年以内に選択するつもりです。