貫井徳郎。
元来感情移入しやすい性格なのだが、
この作品は否が応でもそうなってしまうと思う。
警察小説という括りなのか推理小説なのかわからんけど、
そういうのは関係なく、とにかく人物の描かれ方がすごい。
世の中には物凄い数の悲劇が溢れていて、
自分は運良く免れて生きてきたけれど、
運悪く、本当に運が悪いだけで遭遇してしまう人々もたくさん存在する。
小説は決してただのフィクションではない。
現実にも起こりうる、実際に起こっている。
この作品を読むと、それをどうしても考えてしまう。
自分の想像も付かないような悲しみとか苦しみを抱える人がいるということを。
それを頑張って乗り越えろとは、絶対に言えない。
絶望して崩壊してしまうのを責めることもできない。
なぜみんなの理想が一致しないのだろうか。
いい加減この思春期的な葛藤から逃れたいわー。




