角田光代著。
たった今読み終わったこの感動が醒めないうちに。
最近読んだ中で一番好きだと思った本だ。
ブックオフで半額で買ってごめんなさい。
30代の主婦と女社長が対照的に描かれている。
けれど、「対岸」ではあっても、決して繋がっていないわけではない。
みんなかつて青春(という爽やかな言葉では表せないが)を生きて、
その若さは本当に危うい。
もうそれは本当にギリギリのところで突っ張っていて、
ほんの一瞬で弾けてしまう。
すべてがどうでもいいとか逃げ出したいとか、
いったいあの頃の私は何に追い詰められていたんだろう?
私はいま偶々ここに居るけれど、
ちょっと踏み外したら、どこに行っていたんだろう?
狭い世界で繰り返す毎日があって、
未来はある程度想像できてしまって、
でもなんかまだ希望はあるように思えて、
何をしたらいいのか分からずに焦りばかりがある。
葵とナナコが特別なのではない。
やっぱりみんなそういう感じだったんだなーと、
この作品には妙な安心感や懐かしさがあった。
でもよく考えたら、あの頃想像してた10年後、
自分がインドで生活してるなんて1㎜も考えたことなかった。
未来なんてわからないものだ。
もしかしたら、踏み外した結果なのかも知れないし。
きっと違う未来もあったけれど、
ちゃんと自分で選ぶことが出来てここに居るわけで。
それはやっぱりちょっとは乗り越えたっていうことなんじゃないのかなと。
きっとこれからもちょくちょくあるんだろうなあ。
この本は大事にしようと思う。
解説も素晴らしい。