うちの母、元栄養士。

まあ、資格はずっと継続するものなので、

今も栄養士(笑)


認知症になるまでは一日中キッチンに立っていました。

父がなくなって一人暮らしになってからも、

それまでとあまり変わらず

キッチンに立っていました。


食事の支度に時間がかかります。

何品も何品も作るんです。


食べることが好きなのと、

やることがゆっくり(はっきり言えばノロマ)


だから母はいつでもキッチンにいる人、みたいな。


でも、

キャベツの千切りなんてそれは見事で、

細かく美しく。


味も辛すぎるとか甘すぎるってことがなかった気がします。


今もね、一緒にいれば、

ちゃんと料理をしてくれます。

でもつきっきりで見てないと、

何度も調味料を入れてしまうから

要注意。


先週は、

長ネギやニンニクをみじん切りにしてもらったり、

エビの背わたをとってもらったりして、

エビチリをしましたよー。


あ、一時帰宅の時ね。

でも3年前まで使っていたキッチンなのに

どこに何があるかは全く覚えていないみたい。


ポットのお湯もあちこちいじってようやく出せる。

それでもお茶は入れられる。


壊れている部分と、

しっかり残っている部分。


本当は残っている部分を見なきゃいけないのに、

できないことや忘れてしまってることにばかり目が向いてしまうのね……


別れ際、

車の運転を心配してくれて、

私の体を心配してくれる、


そんなことも当たり前じゃないんですよね。


もう私の母は、いなくなってしまった気持ちになってましたけど、


まだここにいますよね。