フォトグラファーの友人に頼まれて
被写体になりました
なにもない と思っていた自分の中に
こういうものがある と
とても愛おしいことを教えてくれて
それを 撮りたい と
真っ白な空間に
春の光
静かに 波立たせないよう
ゆっくりと剥き出しにするために
BGMは樽木栄一郎のアルバム
昨年の神保町で行われた
近藤康平くんの個展を思い出していました
深く 淡く 幾層もの蒼
その色に潜っていくようなイメージで
歌を口ずさみながら
シャッターを切られていました
あまりに滑らかな時間だったので
きれいな色のシャワーを浴びたくなって
歩いて中目黒のジオデシックへ
坂道の途中の満開の木蓮と
賑やかに香りを放つ沈丁花
天と地の間で
季節を吸収し
形すら無いものが
密かに呼吸をはじめる