月灯りの夜曲 | stella d'argento /silver star

stella d'argento /silver star

銀星は瞬き、遥か彼方をも照らす。




週明けからの残業続きで




すっかり消耗したところに




突然の冷たい風が吹いてきて




心の奥底まで 凍りついたよう





こんなに急いで木枯らしが吹かなくてもいいのに






ついこの間 すすきが奏でる音楽を



聴いたばかりなのに



もう遠い記憶のような 冷たい夜









夜を重ねる毎に



満ちてゆく途中の月も



冬の空気を纏い



いつもより強く光を放つ






見上げながら吐き出した息が



白く空気に溶けて混ざる



熱を溶かして消える 夜