一日中ぼんやりとどこかにあったそれが
なんであるのかということに気がついたのは
雨の音が強くなった頃だった
タイミングを見計らって連絡をすると
約束が反故になったことを聞いた
ダメもとの約束なのでそれ自体は問題では無く
ぼんやり が はっきり したことを話したかった
それが できなかった
暫くはできなさそうだった
仮に話をしたとしてどうにもならないことだから
だったら伝えなくても
むしろ伝えない方がいいのかも
伝えてしまったら無かったことにはできないから
この胸の内から無くなることも無い代わりに
そんなことが頭を巡りながら終わってしまった
ブランケットに包まれたい季節の到来