ポストから取り出した郵便物に厚手の茶封筒
それを手にしたまま玄関に立ち尽くしてしまいました
熱いお茶を煎れた後にそっと開けると
中には小さな箱とメッセージカード
真っ白な雪のような箱の中には
夜の闇一歩手前のような藍色のお守りが
息を潜めるように入っていました
どうしてだろう
どうして君には分かってしまうのだろう
私が本当に欲しいと思っているものが
どんなに手を伸ばしても
幾度心から願っても
決して手に入ることはない
ただひとつのものが
ありがとう
添えられていた同じ想いを
来年の桜と共に贈ります