80年代へタイムスリップ!
前回は、こんなことを言ってました(^^)
⇒思い込みシェフseason1 ⇒思い込みシェフseason2
学園祭が終わり・・・余韻に浸る?こともなく、
私は、普通に厨房内でフライパンを振っていた。
マユミちゃんの仕事ぶりはあいかわらず。
ミキちゃんも負けず劣らずであった。
店内は、この日も回転と同時に盛況であり。
(ノ´▽`)ノ
ホントのことを言うと、いつも思うのだが・・・
これは!この盛況ぶりは?どういうことなのか??
やはりこの店の評判?味もスタッフも良いからであろう!
そうだ!そうに違いない!
y( ̄ー ̄)y
・・・とまぁ勝手にそう思い込みながら(笑)
私は1号と、とおされたオーダーを黙々とこなしていた。
ランチタイムは、午後2時を過ぎると、ひと段落することがほとんどである。
ただ、土日はそうでもない。
マユミちゃんとミキちゃんがバイトに来るのは、平日の夜と土日がほとんど。
もちろん、学生なので当然のことであるが・・・。
この日は何故か?平日だというのに昼間から店に入っていた。
私は特に理由は聞かなかったが、何らかの理由で大学が休みなんだろう・・・。
ランチタイムを過ぎると、スタッフはそれぞれに交代で休憩に入る。
合わせてスタッフの昼食を準備しなければならない。
もちろん、その昼食、賄いをするのが私と1号の仕事でもあり、
今日も、厨房内にあるもので賄いを作った。
最初に休憩をすることになったのが、マユミちゃんであった。
「そういえば・・・今日はマユミちゃんと一言も話をしていないな・・・」
それは当然のことで、朝から店はとても忙しかった。
朝は、モーニングタイムで色々と忙しかったし
ランチタイムはそれはそれで忙しかった。
正直なことを言うと、私は今日はこの時間にもかかわらずクタクタであった。
「チーフ!」
オーナーに呼ばれる。
「はい」
「チーフもついでに休憩とりな」
なんていうか・・・オーナーの心意気?
私の気持ちを察してかどうかは分からないが・・・
いや、そこまで深くはないな。
ただ単に、少し店が暇な時間帯になっただけだろう。
マユミちゃんと一緒に休憩をすることになった。
「チーフ?なんか作ったげようか?」
1号が言ってきたが・・・
どうも1号の料理の腕は信用できないので、私は断ることにした。
奴はあくまでも、私の中ではアシスタントである。
フライパンを握るなんて10年早い!
(`(エ)´)ノ_彡
ということもあるが、それ以前に食欲がなかったということもある。
「卵かけごはんでもするか・・・」
私はそう思い、ごはんの上に卵をのせて準備をし、
マユミちゃんと一緒に昼食をとることにした。
マユミちゃんは驚く!
「どうしたん?」
「何が?」
「それ?卵かけごはん?」
「あぁ・・・これでええねん」
「へぇ~ (^m^)」
昼間から卵かけごはん?というのも変な感じであるが、
今の私にとってはちょうど良い。
「そういえばチーフ?」
「何?」
「どこかの地鶏の卵って?黄身がお箸でつかめたりするんだよね?」
「あぁ・・・」
「この店の卵、その卵はどうなの?」
「ははは(笑)」
「何?何?」
「知ってる?卵ってね、どんな鶏であっても、新鮮ならお箸でつかめるんだよ」
「!?」
「ようは、産みたての卵・・・
養鶏場とかで、その日に手に入れる卵は、大抵はお箸でつかめるよ」
「!?」
「地鶏だからとか、ブランド鶏だからということではないんだよ」
「そうなの!?」
「TVにダマされたらダメね~」
「地鶏でも日が経つと、つかめなくなるよ」
「へぇ~」
「でもねぇ・・・」
「?」
「ぶっちゃけ、このように生で食べたら味の違いは分かるけど・・・」
「!?」
「焼いたり加工したり・・・正直、卵焼きにしたら違いなんて分からんわ」
「あはは(笑)」
何気ない会話であったが、なんだか幸せであった。
そして、この前の学祭でのことも気になっていたので切り出してみた。
「そうそう、マユミちゃん」
「何?」
「今日?店終わった後・・・」
「!?」
「お茶でも飲みにいかない?」
お茶でも飲みにいかない?というのは女の子を誘う鉄板の言葉であった。
・・・。
・・・。
って!? 私はいきなり何を言い出すのか!?
((>д<))
心のどこかで・・・
マユミちゃんを、どこかへ誘いたいという気持ちがあったのだろう・・・。
ついつい勢い?何故か?勢いで口から出てしまった!
時々私は頭の中で、ちゃんと考えないで言葉を口にしてしまうことがある。
まったく、悪い癖だ!
「あはは(笑) いきなり?どうしたの?」
「いやぁ・・・」
なんだか腑がいない・・・
それよりも究極に恥ずかしい!
(///∇//)
私は、もはや顔がユデダコだ!
「いいよ」
「え!?」
「いいよ♪」
(//・_・//)
わっ私は!なんて幸せ者なのだ!もうどうにでもなれ!
そう思ったと同時に、遠くから声が聞こえてきた。
何やら・・・独り言をいっているようかの・・・
( ̄□ ̄;)
いや!違う!
オーナーが電話していたのだ!
電話の相手と話している。
「えぇ・・・そうなんか・・・」
「あぁ、分かった。しゃーないな」
なんだかよく分からないが、
オーナーにとっては仕方のないことなんだろう・・・。
「チーフ!」
オーナーが私を呼ぶ・・・なんだぁ?
「チーフ、電話や!」
「はい?」
Σ(゚д゚;)
私に電話???どういうことだ???
「タエちゃんからや!」
((゚m゚;)
私は驚いた!タエちゃんだと!
「タエちゃん、バイト辞めるって・・・」
な!?なんという・・・あ!?・・・当たり前か・・・。
「とりあえず、タエちゃんから電話」
31へつづく