思い込みシェフ 26 | ライフ イズ ビューティフル 8

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久々のUPです m(_ _)m


80年代へタイムスリップ!

前回は、こんなことを言ってました(^^)

思い込みシェフseason1  思い込みシェフseason2


ステージは、なんとなく・・・ただなんとなくであるが静まりかえっていた。

もちろん、観客が少なかったというのもあるが、

それ以上に、皆が私に注目しているからであろう・・・。

そう、注目を浴びていたのだ。


ステージに向かっている途中、私は思った。

いつの間にやら、1号とミキちゃんの距離が近づいている。

このままでは、私はただのマヌケにすぎないような・・・

そんな気がしてならなかった。


(≡д≡)


「私の、最高の歌唱力でミキちゃんのハートをノックアウト!だ」


だが、忘れてはいけない・・・。

あくまでも、このステージは参加カップルが少なかったための、

サクラであるということを!


・・・。


であるが・・・。

私は、そのことをすっかり忘れてしまっていた・・・。


/(=ω=。)\


私は、1号に対して嫉妬していたのだ!

しかし・・・私という男は・・・

何故?こんなにも女子に対して気持ちがフラフラしているのか!?

私自身も、まったく分からない・・・。

ホントはただの、スケベなのか!?


ただひとつ言えることは、

高校時代、私のその3年間は男ばかりの高校生活だったということもあり、

当然のことながら、クラスには男しかいなかったのである。

なので、女子に対する免疫がまったくない。


だから、私はここに来るまでの状況・・・そのことがとても嬉しいのだ!

職場にこんなにも、スレンダーで美人のミキちゃんがいると・・・。

そりゃあ、誰だって・・・仕方がなかろう・・・。


くそっ!ミキちゃん・・・なんて!美人なんだ!

好きだ!本気で好きになりそうだ!

1号になんか渡すものか!


(///∇//)



私はステージに立った。

そして、周りを見渡すと・・・驚いた!

閑散としているかのように見えた会場は、

ここから見ると意外にも観客が多いではないか!?


\(゜□゜)/


思わず、私の背中に緊張感が走った!

なんだか・・・手が震えてきたぞ!


(><)


司会者の女子大生が私に質問してくる。


「今の思いは?」


そう質問されて私は答えた。


「ミキの瞳に乾杯♪」



(=◇=;)



司会の女子大生を、思わずフリーズさせてしまった!

私はバカであった!

ある映画で有名なセリフを言ったつもりであった。


- 君の瞳に乾杯♪ -


この瞬間、会場をあらためて閑散とさせてしまったような気がした・・・。


f  ̄. ̄*)


さっきのバカップル以下だな・・・私は。

でもよくよく考えてみると、立場が変わるとこんなもんだ。


ん?まてよ?でも私とミキちゃんは・・・本当のカップルではないのだが・・・。



「それでは歌ってもらいましょう!」


司会の方が進行する。

ステージ上では missing のイントロが流れ始めた。

歌いだしに失敗するなよ!私!


言葉ぁ~に♪出来るなら~少ぉ~しはマシさぁ~♪

ρ(ーoー)♪


一瞬、出だしで声が裏返ったような気がした。

ミキちゃんを少し見た。


許されることならば~♪抱きしめていたいのさぁ~♪


ρ(ーoー)♪


ミキちゃんはというと・・・笑っているようだ。

あの笑顔はどういう意味なのか?

私に好意があるのか?それとも・・・やはりサクラとしてなのか?


私の熱唱度は加速する!

観客の方も見渡す余裕が出てきた!


・・・。


・・・。


「!?」


その時、私は、気づいてしまった!

あのエプロン姿・・・いくらなんでも気がつくだろう・・・。

なんということか!こっそりと、マユミちゃんが来ていた。


[壁]o^)v


観客の中で交じっていた。


届かないものならば~見つめ返さないのに♪瞳奪われて動けない♪


(≡^∇^≡)


マユミちゃんもミキちゃんと同じように笑っていた。

でも・・・あれは・・・!?


( ̄□ ̄;)


本当に心の底から微笑んでくれているような・・・そんな気がした・・・。


僕だけぇ~の君ならば♪この道をかけだぁしてぇ~♪会いにいきたい~今すぐに♪

許されぇることならばぁ♪抱きぃしめていたいのさ♪光の午後も~星の夜もぉ~♪



ρ(ーoー)♪



なんだか・・・途中からはマユミちゃんに向けて歌っているようだった。

こうして、私は歌い終えた。


司会者とミキちゃんが私に歩み寄ってきた。

そして、司会者がおきまりの質問をミキちゃんにする。


「いかがでしたか?」


するとミキちゃんが・・・


「嬉しい♪ 大ス・・・」


そう言おうとした瞬間である!奴が!


「ちょっと待ったぁ!」


Σ(゚д゚;)


来た!来た!1号が出てきた!シナリオどおりだ!


空気が一変した!

それまでの会場内の雰囲気は、バカップルが!的な・・・

ある意味、嫉妬の嵐?のようなもの・・・。


しかし!突然の乱入者に会場は騒然!?



「ミキちゃん!僕はミキちゃんが好きだ!だからどこにも行かないでくれ!」


(-_\)(/_-)三( ゚Д゚)



な!?なんだぁ!? なんという攻撃力だ!

なんだか、あだち充のマンガ、『みゆき』 の最終回のセリフみたいだ!


私は1号の思った以上の行動に怯んだ!

会場は一気に沸いてきた!盛り上がってきたのである!


「貸せ!」


そういうと私のマイクを奪い取ったのだ!


「曲を、かけてくれ!」


Σ(゚д゚;)


「曲ですか???」


司会者の・・・女子大生が少し戸惑う・・・。


「声がなくなるまでをかけてくれ!」


「声がなくなるまで?・・・ですか!?」


司会者が戸惑いながら・・・曲の段取りをし始めた。



それから私は・・・声が?って?ミキちゃんに話しかけた。

ミキちゃんは、この状況を楽しんでいるようだった。

なんだか、1号に1歩、先を越されたような気がする・・・。


「あ、2年ほど前にインディーズで人気が出て、最近メジャーデビューした・・・」


「!?」


「アルバムの中の曲だけどね・・・」


「!?」


「ジュンスカ」


会場は突然の乱入者にあふれんばかりの熱気である!

1号の攻撃が始まる!



27へつづく