『移動する人はうまくいく』は、長倉顕太さんの2024年刊の本で、2019年の『移動力』を加筆・再編集したものです。テーマはかなりシンプルで、**「人生を変えたいなら、まず環境を変えろ」**という考え方です。
一言でいうと
人間は意思だけでは変わりにくい。だから、自分を変えるのではなく、自分がいる環境を変える。
本書でいう「移動」は、旅行だけではありません。
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住む場所を変える
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付き合う人を変える
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働く場所を変える
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習慣を変える
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新しいコミュニティに入る
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会社を辞める・独立する
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旅行する
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新しい経験をする
など、**「今までの自分が当たり前だった環境から動くこと」**全般を指しています。
本の重要ポイント7つ
① 同じ場所に居続けると、選択肢が減っていく
毎日、
同じ家 → 同じ道 → 同じ職場 → 同じ人 → 同じ休日
という生活をしていると、それが「普通」になります。
すると、
「他にも人生の選択肢がある」
ということ自体を考えなくなる。
本書では、定住・安定・現状維持が、知らないうちに自分の可能性を狭めるという考え方が強く出ています。
② 環境を変えると、自分の能力が変わる
面白いのは、
「能力があるから環境を変える」のではなく、「環境を変えるから能力が出てくる」
という発想。
たとえば、いつもの友達といると無口なのに、初対面の人ばかりの場所に行ったら積極的になる。
日本では普通の働き方しかしていなかった人が、海外で暮らしたことで新しい仕事を始める。
つまり、自分の性格や能力だと思っていたものの一部は、実は環境によって作られているということです。
③ 「安定したい」という気持ちが、変化を邪魔する
人間は、
「失敗したくない」
「今の生活を壊したくない」
「恥をかきたくない」
「正解を選びたい」
と考えます。
その結果、
考える → 考える → さらに考える → 結局何もしない
となる。
本書では、これを打破するために、完璧な答えを見つけてから動くのではなく、まず動いてみることを重視しています。
④ 「移動」は旅行だけではない
ここが本書の重要なところです。
「海外旅行に行けば人生が変わる」という単純な話ではありません。
例えば、
人間関係の移動
→ 新しい人と会う
仕事の移動
→ 転職・副業・独立
場所の移動
→ 引っ越し・旅行・二拠点生活
時間の移動
→ 毎日のルーティンを変える
思考の移動
→ 今までとは違う価値観に触れる
などがあります。
つまり、
「自分の世界を固定しない」ことが移動力
という考え方です。
⑤ 移動すると「偶然」が増える
同じ場所にいれば、出会う人も情報もだいたい同じです。
しかし、新しい場所へ行くと、
新しい人 → 新しい情報 → 新しい仕事 → 新しい趣味 → 新しい人生
という連鎖が起こる可能性があります。
これはかなり重要で、
人生を変えるものは、必ずしも「努力」だけではない。
偶然の出会いや出来事が人生を大きく変えることもある。
だからこそ、偶然が起こる場所に自分を移動させるという発想です。
⑥ 「正しいかどうか」より「動いてみる」
本書では、いわゆる見切り発車も肯定的に扱っています。
「この仕事を始めて成功するかな?」
ではなく、
「とりあえずやってみる」
という考え方。
もちろん無謀にリスクを取れという意味ではありません。
重要なのは、
考えすぎて行動できなくなる状態から抜け出すこと。
実際、本書では「間違っているかどうかを考えずに見切り発車する」という行動が紹介されています。
⑦ 「移動体質」を作る
最終的には、
「たまに旅行する人」ではなく「変化することに慣れている人」
を目指す。
本書には「移動体質をつくる30のアクションプラン」も収録されています。
例えば、
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知らない場所へ行く
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普段会わない人と会う
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新しいコミュニティに入る
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旅行する
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働き方を変えてみる
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新しい趣味を始める
-
いつもの習慣を変える
など。
小さな移動を積み重ねることで、変化すること自体への抵抗を減らしていくわけです。
この本を図にすると
現状維持
↓
同じ場所・同じ人・同じ習慣
↓
選択肢が減る
↓
考え方が固定される
↓
行動できなくなる
↓
さらに現状維持
というループがあります。
それに対して、
移動する
↓
新しい環境
↓
新しい人・情報・経験
↓
選択肢が増える
↓
考え方が変わる
↓
行動が変わる
↓
人生が変わる
というループを作ろう、という本です。
この本の一番重要なメッセージ
僕がこの本を一文に圧縮するなら、
「自分を変えようとするな。自分がいる場所を変えろ。」
です。
「もっと行動的な人間になりたい」
「もっと自信を持ちたい」
「人生を変えたい」
「新しい趣味が欲しい」
「仕事を変えたい」
と思ったとき、
自分の内面を必死に変えようとするより、まず環境を変える。
これが本書の思想です。
あなたが実践するなら
この本の考え方をかなり小さく落とし込むなら、**「週1移動」**がおすすめです。
毎週1回、今まで行かなかった場所へ行く
例えば、
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行ったことのない街
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初めてのカフェ
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美術館
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古着屋
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植物店
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デニムショップ
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博物館
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天体観測スポット
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海・山
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小さな神社
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知らない商店街
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一人旅
など。
そして月に1回くらいは、**「少し大きな移動」**をする。
日帰り旅行でもいい。
さらに半年~1年に一度、
「今の自分では絶対に選ばない経験」
を入れる。
これを続けると、「人生を変える」という大げさな目標ではなく、毎月少しずつ自分の世界が広がっていくという状態を作れます。
この本は、要するに**「人生を変えたいなら、もっと遠くへ行け」ではなく、「今いる世界を固定するな」**という本だと思うと理解しやすいです。
もちろん。『移動する人はうまくいく』の考え方を、**「人生の経験値を増やす」「新しい人・価値観・趣味に出会う」「行動力を上げる」**という方向に落とし込むなら、単なる旅行リストではなく、自分の世界を広げる30個にすると面白いです。
人生を変えるための「移動プラン30」
レベル1|まず日常を壊す
1. 知らない駅で降りる
目的地を決めず、初めて降りる駅を1つ選ぶ。
→「自分の生活圏の外」に出る練習。
2. 知らない街を3時間歩く
Googleマップを見すぎず、気になった店や路地に入ってみる。
3. 一人で県外へ日帰りする
朝出発して、夜帰ってくるだけでもいい。
「一人で遠くへ行ける」という感覚がかなり大きい。
4. 行ったことのない店に一人で入る
喫茶店、バー、古着屋、レコード店など。
→「知らない場所への抵抗」を減らす。
5. いつもの休日を完全に逆転させる
朝5時起床→遠出→昼に帰宅→夜は早寝など、普段と真逆の一日を作る。
レベル2|人間関係を移動する
6. 普段なら話さない人と話す
店員さん、趣味の店のスタッフ、旅先の人など。
目的は友達を作ることではなく、自分とは違う人間の考え方を知ること。
7. 新しいコミュニティに1回だけ参加する
趣味サークル、イベント、講座など。
「継続しなきゃ」と考えなくていい。
8. 一人参加限定のイベントに行く
一人旅、一人参加イベント、一人向けツアーなど。
「一人でも動ける」という感覚を作る。
9. 年齢が違う人と話す
同年代だけではなく、20代、40代、50代など。
→人生の選択肢が一気に増える。
10. 自分とは全く違う趣味の人に会う
自分が興味のない世界にあえて入ってみる。
これが意外と強いです。
レベル3|趣味を移動する
あなたの場合、ここは特におすすめ。
11. 「趣味の聖地」に行く
例えば、
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デニム → 児島
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バイク → バイク文化の強い地域
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釣り → 有名な釣り場
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植物 → 大型植物園・専門店
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宇宙 → 天文台
のように、好きなものの本場へ行く。
12. 一人旅+趣味を組み合わせる
ただ旅行するのではなく、
「旅先でデニムショップを巡る」
「旅先で植物を探す」
「旅先で釣りをする」
「旅先で星を見る」
という形にする。
これはかなりおすすめ。
13. 知らない趣味を1つ体験する
例えば、
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陶芸
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ボルダリング
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カメラ
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天体観測
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乗馬
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ダイビング
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カヌー
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木工
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狩猟文化体験
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茶道
など。
「自分には合わない」と判断するのは、体験してから。
14. 1万円を「経験」に使う
物を買うのではなく、
1万円で今まで経験したことがないことをする。
このルールを年に数回作る。
15. 旅行先で「何かを買う」のではなく「何かを覚える」
例えば、
「その土地の歴史を調べる」
「地元の食文化を知る」
「方言を覚える」
など。
旅行が単なる消費から経験に変わります。
レベル4|仕事・人生そのものを移動する
16. 1日だけ違う仕事を体験する
可能なら職業体験・副業・ボランティアなど。
「今の仕事しか知らない」という状態を壊す。
17. 副業を1つ試す
ブログ、動画、写真、ライティング、物販など。
重要なのは収入より、
「自分でも別の方法でお金を生み出せる」
という経験。
18. 一人で知らない場所に泊まる
ビジネスホテルでもゲストハウスでもいい。
「知らない土地で一人で生活する」という経験を作る。
19. 1週間だけ生活環境を変える
ホテル、短期滞在、実家以外の場所など。
できる範囲で「仮住まい」を経験する。
20. 「住んでみたい街」に実際に泊まる
ネットで調べるだけではなく、実際に数日生活してみる。
旅行と居住は全く違う。
レベル5|人生の経験値を爆発的に増やす
21. 一人海外旅行
かなり強力。
言葉、文化、交通、食事、人間関係。
全部が「移動」になる。
22. 目的地だけ決めて旅に出る
ホテルや細かい予定を詰めすぎない。
「今日はここまで行く」
だけ決める。
23. 夜行列車・フェリー・長距離バスに乗る
移動そのものを目的にする旅。
普段とは違う時間の流れを経験できる。
24. 日本の端を目指す
例えば、
「日本の最東端へ行く」
「日本の最西端へ行く」
「日本の最南端へ行く」
「日本の最北端へ行く」
という旅。
「日本を移動する」という明確なテーマができる。
25. 無計画な一人旅をする
これは本書の思想にかなり近い。
朝、
「今日はどこへ行こう?」
から始める。
もちろん安全面と宿泊先だけは確保。
レベル6|「自分では絶対やらないこと」をする
ここからが面白い。
26. 今までなら絶対断っていた誘いを1つ受ける
もちろん危険なことや無理なことは除外。
「興味ないから」という理由だけなら、一度やってみる。
27. 1人でイベントに参加する
最初は居心地が悪い。
でも、その「居心地の悪さ」が重要。
居心地の悪い場所=自分の世界の外側
だから。
28. 1ヶ月だけ新しい生活習慣を作る
例えば、
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毎朝散歩
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毎週知らない場所へ行く
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毎日読書
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毎週1人と話す
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毎週新しい店へ行く
など。
29. 「人生で一度はやってみたいこと」を1つ実行する
ここは大きくていい。
例えば、
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オーロラを見る
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無人島へ行く
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世界遺産を訪れる
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ダイビング
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星空の綺麗な場所でキャンプ
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海外一人旅
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大自然を歩く
など。
「いつかやりたい」を1つ「今年やった」に変える。
30. 「知らない場所へ行く日」を毎月作る
これを最終目標にする。
毎月1回、
「今月の自分が知らない世界へ行く」
という日を作る。
例えば、
1月
知らない街
2月
新しい趣味
3月
県外一人旅
4月
新しいコミュニティ
5月
自然の中へ
6月
歴史のある街
7月
一人海外旅行
……という感じ。
そして、一番おすすめなのは「移動RPG化」
単に旅行するだけではなく、人生の経験値として記録する。
例えば、
移動経験値
行動EXP知らない店に入る+10知らない街へ行く+20新しい趣味を体験+30新しい人と話す+30県外一人旅+100新しいコミュニティ参加+100一人海外旅行+300人生初体験+100ずっとやりたかったことを実行+500
そして、
「今年1000EXP稼ぐ」
みたいにする。
これなら「人生を変えなきゃ」と考えなくても、毎月少しずつ自分の世界を広げることができる。
本当に大事なのは「距離」ではない
この本の考え方をさらに突き詰めると、
東京に行くことより、今まで話したことのない人と話すことのほうが「移動」かもしれない。
海外旅行より、今まで興味のなかった趣味を始めることのほうが「移動」かもしれない。
つまり、
身体を移動させる。
人間関係を移動させる。
仕事を移動させる。
趣味を移動させる。
思考を移動させる。
この5種類の移動を増やしていく。
そうすると、いつの間にか**「昨日までの自分では想像できなかった人生」**が選択肢に入ってくる。
例えば、**「1年間で12回、趣味を理由に日本を旅する」**という企画にすると、単なる旅行よりも人生の経験値をかなり増やせます。


