先週と先々週の2週続きで、NHKの花鳥風月堂で勧進帳をやっていた。

弁慶は当たり役の団十郎でこれはいいとして、富樫は海老蔵がやっていた。何年か前に、銀座の歌舞伎座で海老蔵の出る高野聖を見たことがあった。時間が空いて突然歌舞伎に行こうとなったので、天井桟敷しか空いてなかったのだが、はっきり言って、海老蔵の声は全くと言っていいほど聞き取れなかった。いうまでもないが、声が客席の奥まで聞こえない演劇はみれたものではない。何をやっているのかわからないのだから。海老蔵は声のでない役者なのか、それを確かめるためにも富樫の台詞に注意した。

テレビ中継ではさすがに声が聞こえないということはないが、団十郎は腹の底から響くように声が出ているのに対して、声の質もあろうが、やはり海老蔵の声は腹の底に力が入ってないように思う。どこか声が抜けて、テレビでさえも時々聞き落としそうなところもある。DVDで見慣れている、富樫役の中村富十郎のほうが、ずっしりと響き、迫力がある。

勧進帳は市川家のお家芸。あれで、そのうち団十郎を襲名して、弁慶役をはれるのか?

ちょっと心配になる。