[ワシントン 10日 ロイター シェア]
米国家情報会議(NIC)は10日、2030年の世界情勢に関する報告書を発表し、同年までに中国が米国を抜いて世界最大の経済大国になるとの見通しを示した。
国内総生産(GDP)や人口、軍事費、技術投資を基にしたベースで、アジアの規模が2030年までに北米と欧州の合計を上回ると予測した。
報告書では「2030年より数年早く中国が米国をしのぐ最大の経済大国になる見通し」とする一方、「欧州、日本、ロシアの経済は引き続きゆっくりとしたペースで相対的に後退する可能性が高い」との見方を示した。
ただ、中国の経済力が強まっても、超大国としての米国の地位が揺らぐ公算は小さいとし、各国の連携をまとめ、世界的な課題への取り組みを主導できる国は他にないとの見方を示した。
また、世界経済の動向は西側諸国よりも途上国の発展に左右される部分が次第に大きくなると指摘。
新興国の経済発展が技術革新を促し、途上国に対する企業やアイデア、起業家、資本の流入が拡大する見通しとした。
報告書ではさらに、米国は20年以内にエネルギー自給を達成できる可能性があるとし、技術革新により新たなエネルギー源の開発が可能になる中、中東諸国は経済の大幅な多様化が必要だと指摘。政治情勢の行方が今後の鍵になるとした上で、イランの核開発が大きな不安定要因となる一方、民主主義政権の確立やイスラエルとパレスチナの対立解消がプラスの影響をもたらす可能性があるとした。

