【今回の記事】
【記事の概要】
【感想】
恥ずかしがり屋でコミュニケーションが苦手な小さなお子さん、いらっしゃいますよね。
私が専門としている自閉症スペクトラム障害(ASD)は、“感覚過敏”の特性の為に、初めての人との関係作りがとても苦手なのですが、そんな子供でも、自信を持って他人とコミニュケーションが取れるようになるサポートの仕方があります。
初めての人とのコミニュケーションが苦手な子供が他者と話をしようとする場面では、上記の記事のように、どうしても子供がサポート者の後ろに隠れてしまいがちです(上記の場合は母親の後ろに隠れています)。
しかし、敢えてその子供とサポート者の立ち位置を逆転させるのです。そうして、サポート者が子供の後ろから小さな声で喋る内容を耳打ちして教えてあげます。コミュニケーションが苦手な子供には、
「どんな事を話せばいいのか?」
という不安感の他に、
「相手が安心できる人なのかが分からない」
というもう一つの不安感もあるので、誰の後ろにも隠れることなく、相手と対面してしゃべるという経験が貴重な学習になるのです。つまり、“話す内容”はサポート者が教えてあげることによって、子供は“相手”に対する不安感を解消するための学習に専念することができるようになる、いわば“スモールステップ”による指導という訳です。
表面上は、サポート者が子供の後ろから喋ったことをそのまま子供が真似をして喋っているだけですが、子供にとっては「相手と対面してしゃべることが出来た」という達成感が生まれ自信に繋がるのです。
その学習を繰り返しているうちに、対面で喋ることにも慣れ、更にサポート者から教えてもらった“話す内容”が本人にとってのセリフの“候補”として記憶されていき、いつの間にか“自分の言葉”として“対面会話”が出来るようになります。
しかし、他者とのコミュニケーションが苦手な子供にとっては、上記記事での「リン先生」のような子供自身が心を許せる大人を見つけることが最優先課題です。そのような存在の大人がいれば、その大人の導きによって他者とのコミニュケーションを広げていくことができるのです。
上記記事の事例でも、その後、「リン先生」を通して他者とのコミニケーションの広がりが生まれています。詳しくは、下記の記事をご参照ください。とても分かりやすく紹介されています。