【今回の記事】

【記事の概要】
 元政策秘書への暴行・暴言問題で自民党を離党した豊田真由子衆院議員(42)=埼玉4区=の公設第二秘書の女性が、衆院解散後に事務所を退職することが24日、関係者への取材で分かった。女性は豊田氏が公務から離れていた3カ月間、マスコミや支持者への対応に追われていたが、復帰後、すぐにお礼ねぎらいの言葉もなかったことから、豊田氏のもとを離れる決心をしたという。
 女性は今年1月に採用され、暴行・暴言を受けたとされる元政策秘書の男性とも一緒に働いていた時期がある。女性の知人によれば、問題発覚後に豊田氏が入院していた3カ月間、本人と連絡が取れない中、マスコミや支援者の対応に追われて疲弊している様子だという。
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【感想】
   いきなり今回の記事と離れますが、私は先日あるチェーン店のお弁当屋さんに足を運びました。事前にネットでメニューを調べて行きました。
   お店に着き、あるお弁当を注文しました。すると店員さんから返ってきた答えは、
お客さん、どのサイトを見たんですか?県によってメニューが違うんですよ。うちでは、その弁当はやってません。」
というものでした。確かにそのチェーン店のホームページにアクセスすると、初めに全国の地方毎にタップ候補が分かれた画面が出てきたので、「◯◯地方」をタップすると私が住んでいる「◯◯県」が現れました。それをタップすると、なぜかまた地方毎に分かれた画面に戻るのです。仕方がないので、別の入り口からアクセスしてメニューを決めたのでした。
   私は、ネット上に不具合があったことを店員さんに話しました。するとさらに帰って来たのは、
多分、うちの県のアドレスが全国のホームページにまだ登録されていないんだと思います。」
との返事。私は、ここまでの店員さんのやりとりで無性に腹が立ってきました(「もう結構です」という言葉が喉まで出かかりました)。皆さんは私がどこに腹を立てたのか分かりますか?
   実は、ここまでのやり取りの中で、この店員さんの口から「すみません」という言葉が発せられることは一度もなかったのです。ネット上の不具合はこちらの責任ではなく、チェーン店側の責任です。しかし、その店員さんは、初めに客である私のネットの見方を疑い、その後チェーン店全体のホームページの管理の仕方を責め、一度もチェーン店側の人間としての“謝罪”を口にしなかったのでした。私は、改めて「すみません」という言葉の大切さを痛感しました。

   さて、今回の記事で取り上げた記事についてですが、豊田氏が自身の復帰までに、マスコミや支持者への対応に追われていた秘書に対して“感謝の言葉”が無かった為に秘書の職を辞したというものです。「そんな事で秘書を辞退する?」と思われるでしょうか?私はこの秘書の方の気持ちに強く共感しました。

   私は以前、以下のような記事を投稿しています。
この中で、心理学者A.マズローの「5段階欲求説」について紹介しています。これは、「人間なら誰でも以下の『①生理的な欲求』から順に各欲求を満たしたいと考える」とする考え方です。
①生理的な欲求(寝たい、食べたい、排泄したい等)
②安全性の欲求(戦争、DV、いじめなどが無い安全な環境の中で生活したい)
③所属・愛情の欲求(誰かと愛の絆で繋がっていたい)=“愛着形成”欲求
承認・尊重の欲求他者から認められたい、他者から大切に思われたい
⑤自己実現の欲求(自分らしく生きたい)

   この中で、特に他者と望ましい人間関係を築くために人間が満たしたいと思う欲求は「④承認・尊重の欲求」だと考えます。私は在職中、この「承認」と「尊重」について、前者が「友達から「ありがとう」と言われること」、後者が「ごめんなさい」と言われること」、と解釈して子供達に生活目標として提示していました。すると、ある年に学級崩壊を起こして人間関係がメチャクチャだった学級が、この「毎日友達に『ありがとう』や『ごめんなさい』を言おう」という目標への取り組みによって学級が回復したという事例もブログで紹介しています。それほど、人に何かしてあげた時に「ありがとう」と言われたい何か迷惑をかけられた時に「ごめんなさい」を言ってもらいたいという欲求を満たすことは重要な事なのです。

   皆さんの地域の子供達は、例えば、朝夕に子供の安全のために街頭に立ってくださっている「見守り隊」の方に対して「ありがとう」と言っているでしょうか?また、誰かに迷惑をかけた時に素直に「ごめんなさい」と言っているでしょうか?子供のうちにそれらの習慣がついていないと、大人になったときに、今回の投稿で紹介したように、お客様や同僚から信頼を失うという事態になるかもしれません。
   その習慣化の第一歩はやはり家庭という事になると思います。ただし、言えない時に叱る”のではなく、“言えない時は何も言わず、言えた時に褒める”という姿勢で臨んだ方が、間違いなく子供への指導がうまくいきます