【今回の記事】

【記事の概要】

 出産の痛みを麻酔でやわらげ、出産時やその後の疲労などを軽減する無痛分娩ここ数年、神戸、京都、大阪で起こっていた無痛分娩が原因の事故が最近になり、相次いで発覚した。医療事故問題に詳しい弁護士の谷直樹氏は、「表に出てこないだけで、事故は起きています。以前から事故の報道がされていて、リスクや危険性の認識があれば、医師側も注意深くなったでしょうし、妊婦も慎重になり、新たな事故が防げたかもしれない。問題を隠すとうずもれてしまい、また繰り返す」「無痛分娩にもルールはあり、ルールを守り手順を踏めば安全なはずです。ルールを守らない守れない医師が同じような事故を起こしていると、経験や勘に頼りすぎる医師のスキルを疑問視する。

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【感想】
「(同じような事故を起こす)ルールを守らない、守れない医師
経験や勘に頼りすぎる医師
これらの医師に不足しているのは、“患者を尊重する気持ち”ではないでしょうか?

   私事で恐縮ですが、以前ある内科医にかかりました。しかし問診の途中で、患者である私がしゃべった事に対してその医師が鼻で笑うような態度を見せたのです。後日、私はすぐに病院を変えました。患者の発言を尊重しようとせず、ある意味馬鹿にしたような態度を取るその方を医師として信頼することができなかったからです。しかしその後かかった病院の医師は、私の話に真剣に耳を傾けてくださる信頼できる方でした。それ以来私はその病院をかかりつけの病院として通い続けました。

   このように世の中には信頼がおける立派な医師の方もいらっしゃいます。そのような医師は規範意識が高く誠実に患者に対応してくれます。なぜ規範意識の高い医者とそうでない医者とがいるのでしょうか。
   私はこのような規範意識の低い医師はある意味愛着に問題を抱えているのではないかと考えています。愛着障害の症状として「他人の感情を把握せず、共感や同情ができない」「パターンに固執し、柔軟な考え方ができない」「 自分の間違いや問題を人のせいにして責める」というものがあります。このような症状を持っている医者は「苦しんでいる患者のため手間のかかる治療のルール忠実に従う」という作業を面倒臭がるのかもしれません。
   現在でさえ、「子どもの一歳半までの時期の養育が一生の人格形成に影響を与える」という精神科医の岡田氏の主張がまだまだ世に周知されていない(育児休暇の期間を延長しようとする動きを政府が見せていますが、その目的は「待機児童を減らし女性が働きやすくするため」であり「乳幼児期の養育の充実」ではありません)状況下にあります。ましてや現在医者をしている人間が子どもだった頃には、学力最優先の養育がなされ、親子の愛着がないがしろにされることも珍しくはなかったと思われます。そのような養育を受けた子どもが大人になった今、愛着不全の問題を抱えていたとしても何ら不思議ではありません。

   繰り返しになりますが、「第二の遺伝子」とも言われる愛着は大人になってからも本人に影響を与えます。将来大人になった時に人のために誠意を持って尽くすことの出来る人間に育てるために、とりわけ乳幼児期(特に一歳半まで)の養育には、赤ちゃんに対するきめの細かい愛情行為を施したいものです。