【今回の記事】

【記事の概要】
   スマートフォン(スマホ)の急速な普及など、社会の情報化はどんどん進んでいます。まだ子どもが小さいから関係ないと思っている保護者も少なくないでしょう。
   ところが、内閣府の実態調査で、10歳未満の子どものうち39.2%がインターネットを利用していることがわかりました。利用している子どもの保護者のうち35.4%が、子どものネット利用に関してトラブルを経験しています。現在の情報化社会では、子どもが小さいからといって情報化の波から逃れることは出来ないようです。


   ネット利用率を年齢別に見ると、0歳3.1%、1歳9.1%、2歳28.2%、3歳35.8%、4歳39.7%、5歳36.8%、6歳45.0%、7歳49.7%、8歳49.5%、9歳65.8%となっています。2歳児の約3割9歳児になると約7割がネットを利用しています。
   ネット利用のための機器を「子供専用」で持っているのは43.8%でした。ただし、7歳児は51.1%8歳児は64.7%9歳児になると72.6%が「子供専用」の機器を持っています。機器を「ひとりで操作することがある」という子どもは77.5%で、3歳以上の子どもは、いずれの年齢でも7割以上が自分一人で機器を操作することができるようです。
   一方、子どもたちのネット利用で、トラブルなどの経験があると回答した保護者は35.4%でした。その内容の1位は「注意してもインターネットをやめない」の24.2%、2位は「パスワードを解除した」の7.4%などで、あまり深刻なトラブルは多くなく、食事の時間になってもネットをやめないなどが主なトラブルのようです。

【感想】
   インターネットの低年齢化が進んでいます。それに伴って判断能力が十分でない子供たちが起こすネットに関わる事件も起きています。
   今回の投稿では、インターネットに関わる親子間のトラブルについて取り上げますが、この問題の解消は取りも直さず、子供をネット被害から守ることに繋がるのです。
   さて、記事で紹介されているトラブルは以下の2点です。
①「注意してもインターネットをやめない」24.2%
②「パスワードを解除した」7.4%

①「注意してもインターネットをやめない」について。
   この事については、きちんと約束を作っておくことが必要だと思います。例えば、どんな時にインターネットを使ってはいけないのか?」「インターネットでやってはいけないことはどんなことか?」「(これらの)約束を破ったらどんなペナルティーがあるのか?」等。
   特に、この中の「ペナルティー」は必ず必要です。人間は、自分が行動した結果、自分にとって不利益が生じるということが分かっていればその行動はしないものです。別な言い方をすれば、どんなに注意されても止めない子供にとっては、親からの注意は不利益のうちに入っていないのです。子供にとっての不利益とは、インターネットが使えなくなるです。もちろん、期間限定の使用禁止です。禁止する日数は1回につき3日間位でも十分かと思いますが、3回約束を破ったら1週間の禁止等、実態に応じて設定するのが良いと思います。
   仮に、子供が約束を守れなかった時は、必要以上に子供を言葉で注意する事はありません。ペナルティーを受ける事だけで十分子供にとっては不利益なのですから、更に注意を浴びせると子供にとっては嫌味に聞こえるかもしれません。また、「そら、見たことか!」等とはやし立てるのも子どもの気持ちを逆なでする結果になり好ましくありません。逆に、「残念だったね。次はがんばろう。」程度で、子供側に立ったスタンスで声がけをしてやるのが良いと思います。そうでないと、ネットルールが子供を縛り付けるものになってしまい、この取り組み自体に対して拒否感を抱くことになりかねません。

②「パスワードを解除した」について
   この行為は悪質です。親がかけた鍵を勝手に開ける行為ですから、子供といえど厳重に処罰するべきです。たとえ没収されても文句は言えません。
   どうしても閲覧したいサイトがあるときは、親に相談されば良いのです。しっかりした理由があれば許可が下りるかも知れません。但し許可が降りない場合は、親が子どもの健全な成長の妨げると判断しての事ですから、納得させるしかありません。また、親に相談できないとすれば、それなりの後ろめたい気持ちがあるのでしょうからそれだけで抑止力になるでしょう。
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   大切なことは、これらの事を子供と相談した上で決めて、子供が事前に知っている状況を作ることです。子供に知らせず親御さんの腹の中だけで決めておき、子供がそれに触れる行為をしたらいきなりペナルティーを課したら、「聞いてないよ〜!!😡」と不満が大爆発するでしょう。
   
   また、仮に約束を作る事自体に賛同しない場合は、機器の使用自体を止めさせ没収するべきだと思います。もともと親からお金を出してもらって買った機器です。親の言う事が聞けないのなら没収は自然な流れです。仮にこれから購入する予定の場合は、親と約束を結ぶ事を条件にして購入すれば何も問題なく事は進みます。

   決まりを破ったらどんな不利益を被るのかが分かっていれば、たいていの子供はルールを守ろうと努力します。その時は逆にその態度を褒めてあげましょう。始めはルールがあるから渋々という気持ちは抱くかもしれませんが、そういう経験を繰り返すうちに、ルールの有無に関係なく前向きに取り組むようになるでしょう。