【今回の記事】

【記事の概要】
Q.がつんと厳しく言っても、言うことを聞いてくれないのですが…。
A.子供の反発を招く叱り方をしているからです。

子どもの反感を買っていませんか?
   突然ですが質問です。駅の公衆トイレを使ったとき、次のうち、どの貼り紙だと「きれいに使おう」と思いますか?
(1)汚く使うな
(2)汚さないでください
(3)きれいに使ってください
(4)いつも綺麗に使ってくださってありがとうございます

肯定形で命令しない言い方
   人間は、命令されると反発したくなるものです。子どもを叱るときは感情が高ぶってつい怒鳴りたくなりますが、効果がありません。そのうち、子どももだんだんと怒られることに慣れてしまい“馬の耳に念仏”状態になります
   効果がないやり方を毎日繰り返すよりも、言い方を変えてみませんか?そのほうがママが思った通り子どもは行動してくれますよ。
・「散らかさないの!」は「片づけようね
・「走っちゃダメ!」は「歩こうね
・「大きな声を出さないで!」は「小さな声で話そうね
   
   ただ、常に散らかし放題の子どもに対して「いつもお片付けしてくれてありがとう」なんていうことに抵抗がある場合は、おもちゃ箱に貼り紙を貼っておく、なんていうのはどうでしょうか?
いつも元のところへ戻してくれてありがとう! おもちゃ達より」ママの言葉ではなく、“おもちゃからのメッセージ”にしてしまうのです。

【感想】
   さて、上記の質問についてです。
(1)汚く使うな
         完全な命令形。いう通りにしようという気持ちはなかなか起きません。
(2)汚さないでください
      「〜ください」と丁寧な言い方をしていますが、否定的な表現で、自分がこれから汚すものと思われているようで、いい気持ちはしませんね。
(3)きれいに使ってください
         否定的な言い方はされていませんが、行動を相手から指定されているようで、「丁寧な命令形」という表現がピッタリです。
(4)いつも綺麗に使ってくださってありがとうございます
         記事では、この表現がベストとされています。でも、私のようなへそ曲がりにはどうもわざとらしく聞こえてしまいます。(スミマセン🙇🏻)
   それよりも、記事にあるような「片づけようね」「歩こうね」「小さな声で話そうね」等のような“誘い型”で、「トイレは綺麗に使いましょう」の方がまだすんなり自分の中に入って来ます。
   私の中のベストは次に使う方のためにトイレは綺麗に使いましょう」でしょうか?人は誰かの役に立つ行動は喜んでするものです。ルールやマナーは、人間社会の中で生活する私達が、他の人の迷惑にならない為に作られているものですからね。

   さて、蛇足になりますが、私も過去に次のような記事を投稿していました。
   この記事の中では、次のように紹介しています。
「親は子どものためを思って一生懸命しつけようとします。しかし、そこに、逆に子どもの『反発スイッチ』をONにしてしまう、親のあるオーラが存在します。その名は『させようオーラ』。これは、中京大で退官された鯨岡峻先生が著書の中で述べている言葉で、親の『ちゃんとしつけよう』ちゃんとさせよう』という思いが強すぎるときに親から発せられるオーラのことです。
『ちゃんとしつけよう』『ちゃんとさせよう』と意気込んで子どもの前に立っている親の表情や態度はどうなっているでしょうか?眉毛がつり上がって目はギラギラ?子どもが行動する前に次から次と繰り出される言葉は語気が強く、時には力づくでも子どもの腕を引っ張って言うことを聞かせようとするかもしれません。そういう時の親から発するえも言われぬ雰囲気を子どもは敏感に感じ取り親に近づきにくくなり、更には親への反発心さえ生まれ、親の言うことを聞かなくなるのです。」
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   では、どうすれば子どもを素直に、そしてやる気を出させることができるか?その方法についてもこの記事の最後に紹介しています。ぜひご参照ください。

   なお、私が以前から提案している、子供が精神的に自立する為の支援方法の「自立3支援」。この3つ目は「命令しない」です。