【今回の記事】
「男らしさ・女らしさは必要」同意は8割以上…意外かやっぱりか、結婚や家族に関する伝統的な考え方への支持度合い(最新)

【記事の概要】
   日本国の結婚や夫婦の出生力の動向などを長期的に調査・計量する「出生動向基本調査」の最新版「第15回出生動向基本調査」(調査対象は、初婚同士の夫婦の女性、および未婚の男女それぞれの3者)によると、日本における様々な伝統的な考え方(例えば「生涯独身はよくない」「婚前交渉は良くない」「産むなら20代のうち」等)について、賛成意見を持つかどうかを調査した結果、最も高い支持を集めたのは「男らしさ・女らしさが必要である」という考え方だった(初婚の女性、および未婚の男女それぞれ、いずれも8割以上が賛成)。また、「母親は家にいるべき」も70 %近くの支持を集めています。
   他の伝統的な考え方の支持率は以下のグラフの通りです。
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細かい文字が見づらいですが、上記の記事のURLをタップすると見やすいグラフがあります。

【感想】
   昭和の頃に比べて、強く「男女平等」が叫ばれるようになった昨今であるにも関わらず、「④男らしさ・女らしさが必要である」や「⑨母親は家にいるべき」という伝統的な考え方を支持する人が多かった(④は80%強、⑨は70%程度)のがある意味驚きでした。その一方で、「⑦夫は仕事、妻は家」という考え方に賛成している方は30%弱にとどまっています。つまり夫は仕事、妻も仕事」を支持している人が70%程いるということです。⑦と⑨という一見相反するような考え方がどちらも70%程いるという結果は理解に苦しむ印象を受けますが、子供がいないうち(⑦「妻」のうち)は女性も仕事を持つべきだが、子どもができたら(⑨「母」になったら)仕事を辞めて家に入るべきということなのでしょうか。

   さて、一口に「男らしさ」「女らしさ」といっても、その捉え方については、時代とともに変わることも考えられます。しかし、本当の意味での「男らしさ」「女らしさ」とは一体どんなものなのでしょうか。
   私は、これまでも何度となく、生物学的な意味での「父性」と「母性」の大切さについて述べてきました。下記のURLタップにてご参照ください。
「“母親の役割”と“父親の役割”の違いは何か?

私は、この両者の働きは、人類が未来に子孫を繁栄させるために、神様から授かったものであると考えています。もしこの考えに立つならば、いつの時代にも変わることなく守られるべき「男らしさ」「女らしさ」は、この「父性」と「母性」と言えるのではないでしょうか?

   なお、まだ父親や母親になっていない男性や女性の場合は、「父性(子どもを正しく社会化させること)」や「母性(子どものストレスを受容すること)」につながる資質が、彼ら彼女らにとっての「男らしさ」であり「女らしさ」ではないでしょうか?つまり、将来子孫を残せる父親や母親になるために必要な資質です。
   その場合の「男性らしさ」とは、将来我が子を正しく社会化させる父親になるための資質となる「社会の常識やルールを尊重した行動がとれること。また、「女性らしさ」とは、将来我が子のストレスを受容する母親になるための資質となる「他者のストレスを受容できる心があること」と言えるかも知れません。現に、レストランなどの公共施設でマナーを守った正義感溢れる言動をとりながら女性をリードする男性は、女性の目には魅力的に映るのではないでしょうか?反対に、多くの男性が女性に対して求める重要な条件に“優しさ”があります。“優しさ”とは、すなわち困っている他者を受容する気持ちです。
   群れをなして行動する動物の世界では、雌が、多くの群れを従える“強さ”を持った雄を選ぶように、私たちは、子孫を繁栄させるための異性の魅力を本能的に見抜いているのでしょうか?
   また、私は、上記の「④男らしさ・女らしさが必要である」や「⑨母親は家にいるべき」という伝統的な考え方が、今の変化の多い世の中にあって多くの支持を集めていることに驚きましたが、実はこれらの考え方も、私達の子孫繁栄のための「父性」や「母性」につながるものです。このことは、私達の体の中に生物としての人類の遺伝子がしっかりと組み込まれていることの証と言えるのかも知れません。

   いつの間にか、とんでもない方向に話が展開してしまいました。申し訳ありませんでした。🙇🏻