【今回の記事】
「池上彰のニュース2016総決算!今そこにある 7つの危機を考える!ニッポンが“危ない”」(※予告記事)

【記事の概要】
   世界を驚かせたアメリカ・トランプ新大統領の誕生で、日本はより不透明な未来に進みそう…。そんな中、日本をここまで成長させた世代、今まさに日本を支えている世代、そしてこれからの日本を背負っていく若者世代に番組が伝えたい「ニッポンが“危ない”」がある!今年起きた様々なニュースの中から、ニッポンの危機が潜む異常気象」「中国」「AI」「北朝鮮」「認知症」「地震」「教育格差」という7つの問題を取り上げ、見逃してはいけないポイントを指摘、“その先にある危機"を検証、さらにその対策まで、池上彰が解説する。

【感想】
   某テレビ局で、池上彰の「池上彰のニュース2016総決算!今そこにある 7つの危機を考える!ニッポンが“危ない”」が放送されました。例えば、認知症について言えば、「10年後には国民の10人に1人が認知症となる」とのことでした。
   他にも「異常気象」「中国」「AI」「北朝鮮」「地震」「教育格差」等、まさに日本は存続の危機を迎えています。

   しかし、私は、今後直面する“日本の危機”は他にも存在すると思っています。
   それらの危機とは、いじめ、不登校、ひきこもり、非行、家庭内暴力、恋愛・結婚回避化、離婚化、薬物依存、家族内殺人等、毎日ニュースで報道される凄惨な問題ばかりです。これらの中には、場合によっては、人間の命さえ奪われかねない重篤なケースや周囲の人間の精神的破壊を伴うケースも含まれています。
   例えば、「家族内殺人」については、昔は家族が家族を殺す等ということはあり得ないことでしたが、今では当たり前のようにニュースで報道されるようになってしまいました。
   また、「いじめ」についても、今では原発の被害からやむなく故郷を捨ててきた子どもにさえ、容赦無く子供達の刃が向けられています。昔なら、未曾有な震災の被害を受けた甚大な被害避難してきた子供達がいれば、みんなで温かく接し応援していたはずです。このまま事態が進んでいけば、日本はまさに「いじめ大国」となり、そのために自らの命を絶つ若者が加速度的に増えていくかもしれません。
   また、「引きこもり」についても、現在は「引きこもり70万人、予備軍155万人」と推計されています。ニートを含む「若年無業者(15~34歳の非労働力人口のうち,家事も通学もしていない者)」という捉え方で見れば、人口に対する割合は、年を追うごとに確実に右肩上がりを示しています。
   更に、「恋愛・結婚回避化」「離婚化」に至っては、今の少子高齢化に一層拍車をかけ、将来の日本のGNPや年金問題に重大な影響を与え、国家の存続に直結する重篤な問題です。

   これら日本の将来を左右する問題を指摘しているのが他でもない、愛着研究の第一人者であり、関連の書籍も多数出版されている精神科医の岡田尊司氏です。岡田氏は、愛着障害」が、先に私があげた様々な問題の要因となっていると指摘しています。
   まさに、日本の危機を救うことができるのは、親子、友人間の愛着の形成なのです。そうして、多くの国民が心の「安全基地」を持てるようになれば、安定した人格を持った若者や大人が増えて、日本の将来に光が見えてくるのです。
   なお、岡田氏の主張の概要については、以下の記事のURLタップにてご参照ください。
人の一生を左右する乳幼児期の愛着形成の大切さ(修正最新版