【今回の記事】
「死にたい」と家族に…電通社員の女性が過労死

【記事の概要】
 過労死した女性は、家族に「死にたい」と伝えていました。代理人弁護士によりますと、大手広告代理店「電通」の新入社員だった高橋まつりさん(24)は去年12月、都内の会社の寮で自殺しました。高橋さんの残業時間が100時間を超えていたことなどから、労働基準監督署に過労死と認められました。高橋さんの母・幸美さん:「命より大切な仕事はありません。企業の労務管理の改善の徹底と国の企業への指導を強く希望します」電通は「社員の自殺については厳粛に受け止めております。労災認定については内容を把握していないのでコメントは差し控えます」としています。

【感想】
   また、悲しいニュースが報道されました。これからの人生を道半ばにして亡くなられた高橋まつりさんには心からご冥福を祈るばかりである。

   一つだけ腑に落ちない点がある。亡くなられたまつりさんは、自殺を図る前に、家族に「死にたい」と相談していた。ご家族、とりわけ親御さんは、まつりさんを救うことはできなかったのだろうか?ということである。
   学校に通う子どもたちも、いじめで自殺を図る事例があるが、今は、「無理に学校に行かせる必要はない」という気運が高まっている。同じように、「まつり、会社に行くのやめなさい。これ以上無理したら本当に死んじゃうよ。会社には、お母さんから連絡しておくから、あなたは寝ていなさい。」と、通勤を制止することはできなかったのだろうか?まさか自殺するとは思っていなかったとしても、明らかに、健康を崩すギリギリの状態だったのだ。相談を受けた親には、我が子を守る責任があった。
   大手の会社だったが故に、直訴をするのも遠慮してしまったのだろうか?もし、そうだったとしたら、それは相手に気を使いすぎる日本人の短所である。健康や命が関わる時には、どんな手を使っても「緊急避難」させはければならない。
   
   以前、以下のような記事をブログに投稿した。
「いじめ指導② 〜登校しぶりの原因がイジメだと分かったら〜」
同様の事例として、参考にして頂ければ幸いである。

   私事で恐縮であるが、私は以前、下腹部に原因不明の激痛が続いた。しかし、職場を休むことにはどうしても抵抗があった。しかし、そんな時私の父が、「のぶひろ、今は職場のことは考えずに、大学病院に行ってこい」と、背中を押してくれたのだ。そのおかげで、ある病気が発見され、職場からの理解も得られるようになった。

   我が子を亡くした親御さんに対しては、この上ない失礼な投稿だった。しかし、これから同じような事例が生まれないようにするための投稿とご理解頂ければ幸いである。