http://news.yahoo.co.jp/pickup/6207372
(「【西東京】和光・室橋、“逆一本足打法”王さんもビックリ」)

   いやぁ、私もニュースの写真を見てびっくりしました!何せ左バッターの彼が踏み出す足である右足ではなく、軸足の左足を上げて打ってるんですから。もちろん打つ瞬間には、上げた足は降ろして右足を踏み出して打つらしいのですが、それでもびっくりです。
   それと同時に感心しました。なぜかと言うと、この打ち方はどう考えても、誰かからのアドバイスによるものではなく、室橋君自身が考えて編み出したものです。実は、文科省が示しているキャリア教育の4つの視点のうちの一つである「意思決定能力」の具体的な力として「課題解決能力」という力が挙げられているのですが、この力が抜群だからです。
 「課題解決能力」は、ずっと以前から日本の学習形態の原型として導入された、アメリカの教育学者であるデューイが考案した「問題解決能力」と同じものですが、これは、
①自分で問題点に気づく。
②その問題を解決するためにどうしたらいいか仮説を立てる。
③立てた仮説を実行に移す。
④問題点を修正する。
⑤問題の解決に至るまで取り組み続ける。
という、まさに自立した社会人、“できる”社会人になるために必要な力なのです。
   現代は、いわゆる“指示待ち人間”が多い中、自ら問題に気づき、考え、実行に移すことができる人間は、素晴らしい存在です。正に室橋君は、そのタイプの人間です。なぜ、軸足である左足を上げて打とうと思ったのかは彼にしか分かりません。それは、彼なりの根拠ある思考と判断があるからです。
   おそらく、プロの目から見れば、理にそぐわない点は多々あるはずです。しかし、この力は“結果”を求めません。自ら問題に気づき、考え、実行に移した”というその過程こそ素晴らしいのです。と言っても、彼らには“相手チームに勝つ”という“結果”が求められるわけですが、彼ならその結果を達成するために、打撃方法の微調整を必ずしてくるはずです。
   先日は選挙に関して“寄らば大樹の陰”という残念な記事を投稿しましたが、室橋君のような自分で考え判断できる若者がいることはとても嬉しいことです。