以前、朝の情報番組「白熱ライブ・ビビット」で、虐待をテーマにして特集を組んでいました。       子どもの良くない行いに対する大人の対処法をグレード順に並べた一覧表(ある専門家監修による)をもとに、どこまでがしつけでどこまでが虐待かということについて話し合われました。番組には、尾木ママも解説者として呼ばれていました。
   さて、この写真をスクロールする前に、皆さんもぜひお考えください。どことどことの間がしつけと虐待の境目だと思いますか?(写真中の矢印は、番組出演者2人の予想を表した矢印です。)
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   尾木ママの考えは「口で優しく諭す」と「お小遣い無し」の間が境目、というものでした。私も賛成です。「食事ぬき」は人間にとって最も大切な生理的な欲求である「食べる」をさせていないので間違いなく虐待。「お小遣いなし」はいわゆる「罰」ですが、そのペナルティーを事前に予告しておかないと子どもは絶対に不満とストレスがかかります文科省の定義によると、“子どもにとって理不尽な対応”は虐待に入るそうなので、これも条件付きで虐待です。どんなペナルティにするかは事前に教えておきましょう。
   文句なく躾と言えるのは、尾木ママの言う通り「口で優しく諭す」です。ただし、二度三度と繰り返しているようなら段々厳しさは上げていかなければならないと思います。

   一番大切なことは、親が理性的に対応することです。“叱る”と“怒る”は違います。大人が感情的になると、子どもは萎縮してしまい、親が言わんとすることが伝わりません。
   親御さんも、前もって叱る基準を決めておけば、心に余裕ができ、感情的になることも少なくなります。
   実は、この“基準を作っておく”ということは、とても大切で、親の気分次第で怒っていると、子どもにとって予測不可能な叱責になるために、混乱やパニックがおき、そのストレスを必ずどこかで誰かにぶつけます。現代ではそれが“殺傷”という形になって現れることも珍しくなくなってきたので要注意です。