では、子どもがいけない事をした時に、大人はどうするべきなのだろう。
   繰り返しになるが、大人が与えるべきは「罰」ではなく「指導」である。ただし、単にガミガミ怒るのではない。子どもは一方的に怒られると、精神的に軽いパニック状態になってしまい、大人の言わんとすることを理解できないでしまうことが多い。
   大人がすべき事は、“どうしてその行為をしてはいけないのか”という事に「気付かせる」ことである。つまり投げた石が人の顔や体に当たると、どんなことになるか、どの位痛いのか等に気付かせることである。例えば、実際にゴツゴツとした石をその子に見せて考えさせる。子供は「すごく痛い」「血が出る」と気付くだろう。(罰を与えてもその痛さには気付く事はない。よって、きっといつかまた同じようなことをするだろう。)

   また、親子の絆を切断するような罰は、幼い子どもにとっては余りに残酷である。今回の大和君も二度も車から置き去りにされ、ある意味自暴自棄な気持ちになって、さまよい歩いたのではないだろうか。「もうあなたのことなんか知りません!」「家から出て行きなさい!」そんな言葉は使うべきではないと思う。