谷川俊太郎さんが天に召されましたね。
あの「生きる」という詩は印象的でした。
当時、小学生だったわたしの心にすごく響いたのを覚えています。
お話し会でもときおり、話すことがありますが、
当時の、わたしの子供時代は、
かなり辛い思い出がたくさんありました。
いまは両親とも、家族みんな仲良くやっています。
正直、父親はいまも、かなりややこしいですが。苦笑
その心理メカニズムも自然療法やたくさんの学び(と悟りから笑)
理解もできるようになりました。
子供たちには優しいいいおじいちゃんです。
先日、暖かくて明るい日本から、
ドイツに帰ってきたのですが、
静かな暗さの中で、
久々に、この詩を聴いたら涙がこぼれました。
当時は、わたしは本ばっかり読んでいる変わったこどもだったので、
学校でも居場所がなかったし、
家は両親が喧嘩ばかりしていて
父親からはかなり殴られ、
お前がおかしい、悪い、だめだ
全否定される言葉に心も身体も傷つきまくっていました。
(いまなら間違いなく刑務所行きですよ。父は)
妹や弟を守らないと、、、
でもって、
(わたしのせいで)(私が悪い)。。。と自分を責めていたんです。
そう、悲惨な子供時代だったわけです。
あぁ、かわいそうなわたし。。。と書いてても思いますね。。。笑
父は外面が抜群に良くて
教育関連の仕事にも就いていたので
絶対に父の家庭での所業を言ってはいけないと、母にも口止めされていました。
(いやぁ、、、えげつないですよね。。。)
親の言葉の大切さを感じます。
まぁ、救いは母が変わったことです。
途中めで父の言いなりだったのが、
高校生くらいから、こどもを守る方向に変わったことです。
女性関係も激しかったので、母もあれ?って途中で思ったんでしょう。
そんなわけで、普通の平和な家庭というのものにすごく憧れていました。
中学校くらいからは このままだといけない、と明るくふるまっていました。
悩みがなにもなさそうね〜。
とか言われると発狂しそうな現実がありました。
平和そうな(どうだか知らんけど)家の子をみると、羨ましかったです。
さて、
この詩は・・・
谷川俊太郎さんの詩は
光が溢れていて、
あの当時のわたしには眩しすぎたのです。
でも詩を通して、
その希望と、世界の広がりを感じることができたのは間違いありません。
暗闇に閉ざされている世界の隙間から覗いた世界が、谷川俊太郎さんの詩でした。
あの当時のわたしに出会えたら、ぎゅっと抱きしめてあげたい。
だいじょうぶだよ〜って。
あなたは幸せになるからって。
じぶんの力で。
世界に飛び出して・・・
小さな女の子だったわたしは、
ぼろぼろで
汚くて、
ひとりきりで
息を潜めて
暗い場所から
壁伝いに、
そっと覗き込むように
広がっていく詩の世界を眺めていました。
俊太郎さんの「いきる」の詩。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
生きる
谷川俊太郎
生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木もれ陽がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみすること
あなたと手をつなぐこと
生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと
生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ
生きているということ
いま生きているということ
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ
いまいまが過ぎてゆくこと
生きているということ
いま生きているということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
光が溢れていて、
まぶしくて目を明けられなくて、
輝かしい命が息づいている世界。
あぁ、
自分はそこにいないという悲しみと、
あぁ、世界は輝いている・・・
いいなぁ。
もしかしたら・・・
という微かな希望と、
いつか、いつか、
この広い世界に
わたしも飛び出していけるかもしれない。。。
わたしもだれかを愛して、愛されるかもしれない・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あの時抱いた、
そんな憧憬と焦燥感を思い出しました。
あの光に満ちた詩の世界と。
そして20歳になったわたしは
バックパックを背負って、
そこから世界に飛び出していって・・・
ヨハン・シュトラウスの調べの中に包まれて
アルプスに登って
ピカソ美術館にこどもたちと訪れて・・・
素敵なひとたちにたくさん出会い、
地球に息づく多くの癒しを知り、、
知らなかった自分自身にも出会い、
愛する存在にも出会い・・・
もっともっと、世界は広がっていきました。
宇宙にまで。。。
今、わたしは自然療法の仕事をしていますが、
全ての辛かった子供時代や、
親との関係性、
インナーチャイルド
人生のいろんな経験
海外生活・・・
親として、
子としての体験
全てが今に結びついていたんだなぁって感じます。
ひとりの人間として・・・
まぁ、ときどき いろいろ間違った方向にいったり
忘れたり。。。うっかりしてたり、
ミスすることもありますが。。
これらの経験がレッスンやコンサルや、テキストを書くことや。。。
全てに生きていたのかと。
だから暗闇にいるひとに、
わたしは大丈夫だよって言いたい。
そっと手を伸ばしたり、
抱きしめたり、
言葉をかけたりして、
一緒に歩んでいきたいなと思うのです。
息子が生まれて、
病気になって、
自然療法の道に天からの強制的な進路変更があって
世界はもっと、輝いて素敵なものだと知ることができました。
そんな輝く世界を、
谷川俊太郎さんの見た「生きる」という世界を。
一緒にみて、
一緒に歩いていきたいなって改めて思いました。
わたしはわたしを生きる、
今、生きているということ・・・
今、喜びを感じていること
生きるということ、
植物たちが語りかけているということ。
動物たちが喜び、笑い、
鉱物が地中で輝いていること。
癒しを秘めて待っていること。
中庸を生きるということ。
自由だということ。
わたしはわたしだ、と信じられること。
そんな世界を、今は、生きています。
自然療法の癒しを、
あなたの人生に取り入れてみませんか?
一緒に今を生きていきませんか?
と、今回のメルマガは感傷的。
きっとドイツに帰ってきたら静かで、暗くて、落ち着いていて。。。
すこし寂しい気持ちになってしまったからかもしれません。
日本にいると、とくにわたしは忙しくしているので。。。
こういう時間が必要だなと思います。
聖ヒルデガルトも静と動の時間をもちなさい。。。と言っています。
日本は陽であり、動のエネルギーが強すぎます。
ではまた。
静かな秋から冬支度のドイツより。愛を込めて。
の健康と幸せを心から祈っています。
緑の薬箱レッスンはじまります。
https://www.hildegardfamilie.com/course1
まだギリギリお申し込み間に合いますよ〜。
冬は感染症対策・免疫力アップなどに。
はじめてみませんか?
森 Wenzel 明華 (もり うぇんつぇる さやか)