「代表作、いきまーす!」


言わず、と知れたSEIMEI

思い出すのは、2015-16シーズン

初見で多分、荒川さんが

曲が助けてくれない、難しいプログラム、

と評したこと。


曲が助ける、とは

ノリがいいとか感情を起こさせるとか

本人の滑りを助けてくれる曲、って

解釈してる


その曲に雄大な結弦さんの舞や

数々の勝負の感動場面を想起させて

この曲が鳴るだけで

羽生、SEIMEI、平昌、陰陽師、と

みんなをワクワクさせる曲にしたんだな、

と感慨深い。


結弦さんのクリエイティブな活動の原点。

ご自身の呼吸を入れたり

切り貼りを矢野さんと細かく打ち合わせしたり。


ホプレガとかOtonalとか

ジャンプのタイミングを合わせるのに

だいぶ苦労されていましたが

綿密に作られたSEIMEIは

自分になれるプログラムに育った。


そして、

春よ、来い、との出会い、というか

清塚さんとの出会い


2018梅雨。

清塚さんの四季を表したメドレー曲の

ほんの一部、春シーズンに

春よ来いの短いフレーズがあって、

結弦さんはこれを延ばして

プログラム用に作って欲しいと依頼。


お二人で何度も改良を繰り返した

珠玉の名プロは

その後の3年半の辛い辛いシーズンを

支えてくれることになる


この自分のために作られた曲の

パーフェクトフィット、

そして清塚さんのピアノの音色と

編曲、作曲能力、

親しいからこそできる細かい依頼ができる

この結果出来上がったのが

ロンカプ。

ジャンプの呼吸もバッチリだったはず

あの氷の溝さえなければ・・・


ロンカプは宝物だけれど

それ以上に

清塚さんと心を通じあい、友となり

これからのプロアスリートの道のりを

伴奏してくださるだろうと


RE_PRAYのアンコールあとの

エンディングの映像に流れた

新録されたロンカプは、

円熟みを感じさせる最後のステップに

心を持っていかれるのでした