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南野陽子 (vo)
エルトン永田 (p)
田代修二 (key)
角田順 (g)
長岡道夫 (b)
島村英二 (ds)
加藤JOE (vln)
増渕東 (manipulator)
萩田光雄 (sound producer)
セット・リスト(両日、昼夜共通)
MCはこれから歌う曲について解説していくというパターンの繰り返しでした。
1.愛してる(南野陽子オリジナル)
MCの大意 春なのに夏の歌を歌っちゃった。このあとは、(2,3,4と)愛の歌を歌います。
2.L-O-V-E (Nat King Coleのカヴァー)
3.Sir Duke (Stevie Wonderのカヴァー)
MCの大意 4についての解説。下記映画のテーマです。
4.愛のバラード (映画『犬神家の一族』よりのカヴァー、歌詞ありのヴァージョンは珍しい)
MCの大意 5,6の解説。5は恋人が落第して春から後輩になる歌詞で、ほかのかたがたは卒業シーズンをテーマにした曲が多いなかで、変わってる。6は「氷のダイヤモンド」として発表された歌の題名、歌詞を大人の恋に替えている。
5.春景色(南野陽子オリジナル)
6.桜詩集(南野陽子オリジナル)
MCの大意 映画『サウンド・オブ・ミュージック』について
7.エーデルワイス(映画『サウンド・オブ・ミュージック』からのカヴァー)
MCの大意 『24時間テレビ』以来、今回は日カンボジア友好70周年親善大使としてひさしぶりにカンボジアを訪問した。空港に到着したら、カンボジアもたいへん経済発展を遂げたように見えた。しかし、隠れたところではまだまだ支援が必要だった。『24時間テレビ』のときに出会った、もう大人になった子どもと再会。私が教えたが、日本とは少し違う感じになったあっちむいてホイ!で遊んだ。
8.明日への虹(南野陽子の新曲、未音源化、以下で聴けます)
MCの大意 みんなカーペンターズが大好き。ジャケットが替わっているだけの編集盤、ベスト盤を何枚も買っちゃう。
9.There's a Kind of Hush (All Over the World)(邦題:見つめ合う恋、The Carpentersのカヴァー)
MCの大意 前回は偉大な萩田光雄へのトリビュートを忘れていたので、今回やります
10.萩田光雄アレンジメドレー「横須賀ストーリー」「プレイバックPART2」「異邦人」「木綿のハンカチーフ」(「木綿~」は歌なし、演奏のみ)「私のハートはストップモーション」「飾りじゃないのよ涙は」「セクシー・ユー(モンロー・ウォーク)」
MCの大意 私の春の曲11,12を歌ってお別れしたい
11.話しかけたかった(南野陽子オリジナル)
12.吐息でネット(南野陽子オリジナル)
(本編終了)
MCの大意 すごく楽しい時間を過ごせた、一度はコンサート歌手引退宣言をしたが、今のところこれからもこのライヴ企画を続けていきたい、バッキングを務めてくれたミュージシャンに感謝します
En. 空を見上げて(南野陽子オリジナル)
「さらばじゃ~」
「Sir Duke」のカヴァーは、スティーヴィー・ワンダーのオリジナルと違って、ソウルフルでもファンキーでもなく、やはり南野さんが歌謡曲の歌い手であることを露呈していました。具体的に言うと、ソウルフルになる局面でこぶしを回す感じで歌ってしまいます。黒人音楽のグルーヴ感は南野さんの体内にはないのだと思います。
「桜詩集」は私の好きな歌であり、歌詞に「目黒川の桜」が登場するので、初めて「目黒川の桜」を見に行ったほどです。
新曲「明日への虹」は南野陽子のキャリアで最高傑作です。すばらしい。
・80年代よりも表現力豊か
中森明菜はヴィブラート唱法で有名ですが、南野陽子はスタッカート唱法で有名ですね。「か~けよ~て~はなしかけたかっーたー」ではなく、「か、け、よっ~てぇ、はなし、か、け、たかっ、た」。もちろん歌唱力では南野陽子は中森明菜の足元にも及びませんが、しかし、南野さんは凡人の歌唱力、資質しかもたなかったアイドルがどうプロの歌手として個性的に歌っていくかについて試行錯誤を欠かさなかった人です。
時々歌詞をまちがえるのですが、しかし、足元にプロンプターを置いたり、横にiPadを置いたりして、歌詞を盗み見しないのには好感がもてました。南野さんは個性的な歌唱に自分で考えた舞踏を織り交ぜたいタイプです。歌と舞踏の双方で表現を豊かにしようとするのは中森明菜と同じですね。足元にプロンプターを置いたり、横にiPadを置いたりして、歌詞を盗み見していると、座り勝ち、止まり勝ちになります。そうはなってほしくないです。
・今後どうなっていくのか~南野陽子は同じことを単調に繰り返すのが嫌い
南野陽子の特徴は、政治力があって、ファン思いだけれど、同じことを繰り返すのが嫌いなことです。ここでは、詳しい説明は省きます。
11、12だけではなく、もっとシングルの曲を歌えばいいのにと思う人もいるでしょう。『スケバン刑事』メドレーもやればいいのに、と。しかし、南野陽子は同じことを繰り返すのが嫌いだと思います。いくらファン思いでもそこは譲れないのでしょう。それがデビュー30、31周年記念コンサートのあとで歌手引退宣言をした理由、そしてこのライヴ企画でもカヴァー曲に挑戦する理由でしょう。
今回はコロナ禍でミュージシャンも特別にひまができたので、萩田光雄に加え、七名のヴェテラン・ミュージシャンの協力も得られました。
南野陽子のライヴが80年代に青春を過ごした者同士がノスタルジーを共有し、輝かしい日々を追憶する同窓会にはけっしてならない環境が整えば、また歌手としてステージに立ってくれるはずです。
・おまけ~1月16日東京ドーム「魅力発見全国ご当地マラソン2023」トークセッション