本日は金曜日ということでゴールド、金資産の話でもいかがでしょう。。。私は落ちこぼれではありますが、いちおう経済学修士なんて学位を持ってますと、旧友などから「投資や資産運用のことを教えてほしい」と乞われることが結構あります。そして相談内容として意外と多いのが「金投資ってどうなの?」という質問だったりします。みなさんゴールド、だいすきですね。私もだいすきです!今回は宗像ゴブリンなりのゴールドについての見解です。

 

いきなり結論から書いてしまいましょう。「金投資はとても優良な資産投資先」です。ではなぜ優良なのか?そもそも金投資の特性とは?実際問題どうポートフォリオに組み入れるのか?そこらへんの話を以下でしていこうかと思います。

 

まず、金の利用価値としましては、かつては通貨そのもの、現代では主に資産の保存手段、宝飾目的、工業目的、投資・投機目的、あと脱税なんかがあったりします。

 

80年代バブル期、伊丹十三監督、妻宮本信子主演の映画「マルサの女」で、全裸になった女が股を開き、「さぁ!探せ、あと女に隠せるトコロはココだけだ!」という場面は、当時純朴な小学生だった私にいろんな意味で衝撃を与えました。日本国民の義務とはいえ、一度稼いだものは他人に渡したくないのが人情。市民が脱税にかける執念は凄まじい。みなさん誰もがいちどは脱税を考えますよね?(考えませんw)

 

ひと昔まえの脱税方法の王道はゴールド、金のインゴットでした。アラフォー以上の人はニュースで大量の金の延べ棒が写されたのを見たりしましたよね。でももうこの方法はダメです。インゴットは刻番が入っているし、今の時代、まともに換金するとすぐ税務署にバレますし、まともなじゃない換金はめちゃめちゃリスキーな違法行為です。だからずっとゴールドで持っていなければならない。唯一、いまでも仏具は宗教関係ということで、それを子や孫に相続させても相続税は非課税ですが、税務署相手に金の延べ棒を「ご本尊」と言い張るのはさすがに無理があります。なので、立派な仏具にするための加工賃がかかってくるので、結局まともに相続税を払うのと同じようなものだったりします。話が脱線しましたね、閑話休題。。。

 

話を戻しまして、では資産としてのゴールドはどうなのでしょうか?資産としてのゴールドは非常に安定しています。地球に存在する総量はほぼ決まっているとされ、競技用プール1杯~数杯分などと言われています。加えて先にも述べたように、宝飾用途や工業用途の決して無くならない需要もあります。金の価値が0になることはまずないでしょう。

 

さらに、世界の株価と違う動きをして、リスクヘッジに有用です。ものすごく単純に言えば、株式市場が活況なら下がり、逆に株式市場が低迷したり、大きな社会不安が発生したときには上がります。

 

過去の具体的なイベントとNY金相場を見てみると、かつてのリーマンショック後から大きく値上がりし、その対策として各国政府が金融緩和策でばらまいたお金が市場へ大量流入(市場が活況になる)すると、数年で金価格はある程度落ち着きました。その後2019年辺りから、米中貿易摩擦や米大統領選挙が視野に入り始めると金価格は再びじわじわ上昇を始め、コロナショックで再び大きく上昇しました。2021年2月現在、ワクチンへの期待やコロナ対策で各国が金融緩和したお金を見込んでか、金価格はややピークアウトしたかのように見えます。(相場観は個人の見解です)

 

以上のように金資産は安定性が高くてリスクヘッジにもなる、非常に優良な資産なのですね。ぜひポートフォリオに加えたい資産です。では具体的にどう保有するのか?私ならゴールドの価格と全く同じ動きをするETFを買います。ETFはExchange Trade Fundのことで、上場投資信託と訳されます。名前の通り、上場しているので、株式を買うように証券会社で買え、営業時間内ならいつでも売買できます。あと、現物を自宅保管して、ドロボーの盗難リスクを心配する必要がなくなります。私の知り合いのおばあさんは最期まで銀行や証券会社を信用せず、延べ棒で自分の寝室の布団の下に大量に持っていました。そのせいでお金持ちなのに心配で旅行にも行きませんでした。

 

さて、事程左様に優秀な金資産ですが、実は私はほとんど持っていません。なぜなら、私が説くまでもなく、金資産が優良なことは世界中の投資家の方々がご存知ですので、すでに高値で高止まりだからです。つまりボラリティが低く、長期の保有が前提になるのですね。なので、今は私のアラフォーという年齢と資産規模の小ささから、ゴールドよりもう少し利回りの高い投資信託で「お金に働いてもらう」ことを選好した次第です。ただ逆に言えば、すでに十分な資産を確保している投資家にとっては「あがり」の最終的な資産として非常に有用ですので、私も将来的にポートフォリオ内の比率を高めたいと思っています。

 

写真は現物、奥さんのものです。筆者の奥さんはタイの人で、あちらでは新妻の母親に感謝の持参金を新郎が用意します。これはそのうちのひとつで、小さなものです。唯一のゴールドのポジションですかね。

 

さて、金関連でもっと刺激が欲しいひとには、金鉱山開発や採掘業などに特化した投資信託もあります。当然金そのものよりボラティリティ(価格変動)は激しくなります。採掘の成否・出来不出来に加え、金価格の変動も加味されるので、さしずめ「金を原商品としたデリバティブのデリバティブ」でしょうかね。投信なので市中の証券会社で買えますが、文字通り「山師」の世界ですので、もし手を出されるなら相応の覚悟が必要です。私は全くおすすめできません。。。

 

今回、結構な長文となりましたが、最後までお読みくださりありがとうございました!