アトピー性皮膚炎も含めて湿疹というのは、数多くある病気の中では、ありふれたものです。
ひどくならなければ、それほど意識するものではないのですが・・・
しかし、湿疹は長引くと厄介なんです。
慢性化して、何年も治らないという人もいます。
ニキビ肌、敏感肌、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹などが、なかなか治りにくい人は、ひょっとして、なにか別のトラブルがあるのかもしれません。
他のトラブルとは、生活習慣が乱れていたり、人間関係のことで悩んでいたり、仕事のことなど、なにかそのようなトラブルが原因になっているのかもしれません。
東京女子医大で実験をした結果があります。
重症のアトピー性皮膚炎の入院治療で入院している患者さんに精神科医が面接をして、悩みを聞いてみると、なんと患者さんの85%は、ストレスによって症状の悪化を招いていたのです。
アトピー性皮膚炎を悪化させるのは、皮膚を掻いてしまう掻破行動によるものです。
せっかく治りかけた皮膚炎も、掻くことによって再び赤くてかゆい湿疹に逆戻りしてしまうのです。
問題は、「掻く」という事うどうなんです。
かゆいから掻くのではなく、掻くことで心が落ち着くというか、安心するんです。イライラする時などは、ついつい掻いていたりします。
掻くことで、心理的な効果を得ているのです。
最悪なことに、このような行動については、本人には、ほとんど自覚がなかったりします。
知らないうちにエスカレートして、皮膚炎を悪化させてしまい、本人は、どうして悪化したのかがわからないままなのです。
これを防ぐためには、本人がイライラや不安と皮膚炎との関係をしっかりと確認し、ストレスをためない方法や考え方を学ぶことが、生活全体に良い方向へ向かう第一歩となります。
今住んでいる環境を変えたり、仕事を変えることで、皮膚炎も治ることがあります。
原因がしっかりとわかっただけでも、症状をコントロールできるようになります。
慢性的な皮膚の炎症は、何らかのストレス的な要因があることが多いので、一度心身のストレス面を見直してみると良いと思います。
ひょっとして治療の糸口が見えてくるかもしれません。