★かつて新聞に掲載されました。

★無断転載はご遠慮下さい。

 

★以前オカリナ奏者、宗次郎さんのコンサートのチケットが当たり、

1度伺いました。

★オカリナの温かく、郷愁を誘うような音色から、

発想を広げて、この作品が出来ました。

ファンタジーですね(笑)

 

 

『オカリナの音色』

 

作詩ーーKei

 

鹿が遠くから

 

こちらを見ている

 

少年は何かにひきつけられるように

 

ワクワクしながら

 

鹿を追いかけて

 

森へと深く足を踏み入れた

 

 

さっきの鹿が

 

相変わらず遠くから

 

こちらを見ている

 

少年は駆け足で追って行った

 

もう追いついてもいいはずなのに

 

鹿は

 

はるか遠くから

 

優しい目で少年を見守りつづける

 

鹿は

 

いつまでたっても

 

近くて遠い存在だった

 

 

大人になったあの日の少年は

 

今でも不思議でたまらない

 

 

西陽に赤く染まった雲が

 

彼をじっと見つめていた

 

遠くから