小説 「帝国の影」を完読‼

結構、面白かったです‼ルークがジェダイとして成長する様子が分かるエピソードで、「6」の冒頭で自身満々でジャバ宮殿にやってこれるのが非常に繋がります‼

ざっとまとめてみましたので、ネタバレ大丈夫な方は是非どうぞ‼

 

 

帝国の影(ネタバレまとめ)

物語は「帝国の逆襲」(以下5)のあたりから始まる。5のベイダーと皇帝がホログラム通信するシーンで、実は皇帝の部屋にはプリンス・シゾール(ファリーンという爬虫類型エイリアン)が同席している。ベイダーが知らないうちに皇帝に近づいて、NO2の地位をベイダーから奪うつもりでいる。

 

 シゾールは巨大輸送システム会社の社長だが、裏ではブラック・サンという闇組織のボスでもある。イメージ言えば、通商連合とジャバ・ザ・ハットを合わせたような支配力をもつ大物である。ベイダーに母星を滅亡された過去を持ち恨んでいる。

 

 現に、ルークの居場所をジャバから聞き出す時に、コルサントまでジャバを呼びつけており、ジャバにタトゥーインに潜伏しているルークを暗殺するよう指示を出している。ジャバはその時ベーシック語を話せる設定になっている。

 

 ルークは、タトゥーインでハン救出作戦をレイア、ランド、チューイ、3POとR2などの仲間と練っている。オビワンの家が隠れ家で、その間オビワンの部屋にある箱の中の本(4でライトセイバーを出した箱)を参考にカイバ―クリスタルを加工し、ライトセイバーを作っている。本からフォースの知識も学んでいる。

 

 ハンを運ぶボバが惑星ガルにいるという情報が入り、ウェッジ率いる12機の「ローグ中隊」と共に救出に向かう。起動上でルークと共にローグ中隊が帝国軍に奇襲を掛ける。その間にレイアとランドたちはファルコンでスレーブⅠのいる宇宙港に接近する。

 

その時、道案内をするのがダッシュ・レンダー。彼はホスでも反乱軍と共に戦っていたが、金で雇われる傭兵。ハンと同じくうぬぼれ屋で愛機アウトライダーはコレリア製で腕のいいパイロット。

 

 奇襲をかけタイ・インターセプターとの戦闘中に味方のローグ中隊の1機がルークを襲う‼そのXウィングのドロイドはルークを襲うようプログラムされていた。混乱の中、作戦は途中で終わり、ハンを乗せたスレーブⅠも取り逃がしてしまう。レイアは再び落胆する。

 基地に戻ったルーク達はドロイドを調べるが反乱軍の中にスパイがいることが判明、ルーク達は衝撃を受ける。

 

 ボバは、最終的にハンをジャバに渡すのが目的なので、レイアは再度故郷でもあるルークをタトゥーインに戻るよう指示。その間にレイアたちが巨大なスパイ網を持つ、ブラック・サンに近づきルーク暗殺の情報を得ようとする。実は、ルーク暗殺計画はシゾールの仕業。

 

 レイアはブラック・サンに近づくため、惑星ローディア(4のグリードの出身惑星)のカジノ街のボスに会う。そこで、シゾールの部下・美人ドロイド・グリを接触。グリともにコルサントへ向かう。その時、レイアが変装するのが「ブーシ」という賞金稼ぎで、6の冒頭のレイアの姿。

 

 タトゥーインに戻ったルーク(R2も一緒)を、レイアに雇われたダッシュがボディーガードとしてルークを守るよう指示を受ける。ルークはスゥープ(改造スピーダーバイク)ギャング(ジャバの手下)に襲われるが、ルークもスゥープを奪い逆襲。ダッシュも助けギャングを倒す。この頃ルークは自分のライトセイバーを完成させる。フォースの修行も継続して力を付けてきている。

 

 シゾールは自分のスパイ網からの情報を皇帝に与え、反乱軍の秘密基地・造船所を攻撃させる。皇帝はそれをベイダーに指示し、数百隻の反乱軍艦隊を撃破することに成功。皇帝やベイダーに借りをつくることに成功している。その時、ベイダーもタイ・インターセプターで戦う。しかしベイダーはこれがシゾールによる手柄ということに不満を持つ。

 

 ルークのところに惑星ボサウイのボサン・スパイ網のリーダー、コス・メランから連絡が入る。とても重要な情報(実は第2デススター情報)で、ボサウイまですぐに来てほしいというメッセージを受ける。ボサンのスパイ網は反乱軍側の組織。

 

ボサウイに行くと、大事な情報が普通の貨物船で密かに運ばれるという情報があり、ボサンのYウィング中隊と共にルークとダッシュは貨物船を襲う。情報では普通の貨物船であったが、実は武装しており、ボサンのYウィング中隊は大きな損害を受け、ボサンのパイロット達も犠牲になる。

 

何とか、情報の入ったコンピューターを手に入れ、ボサンの秘密基地で暗号解読するも、多数の賞金稼ぎの襲撃にあい、ルークは捕まる。コス・メランも犠牲になる。生き残りのボサンが情報のコンピューターを持ち逃げる。ここでも多くのボサンの暗号解読班などが犠牲になる。

 

実は、この情報はシゾールが漏洩作戦を皇帝に提案し、わざと貨物船に乗せて、反乱軍に襲わせるという作戦。しかし、シゾールは反乱軍が勝った場合のことも考えて反乱軍にも情報を漏洩しているという状況。シゾールは信用できないとベイダーは考えているので、この作戦に反対している。(ここまで上巻)

 

(ここから下巻あたり)

賞金稼ぎたちに捕まったルークは独房でも、フォースの鍛錬を続ける。座禅などして精神を集中させたりしている。座禅中少し宙に浮く(8の描写に似ている)。ここまでの戦いなどで、フォースの使い方を身に付けつつある描写が随所にある。

 

 賞金稼ぎたちは、シゾールとベイダーからの両方と取引しており、高く値を付ける方にルークを渡そうとしている。

 

 ルークはフォースで見張りを操作して独房から逃げ出す(7のレイがトルーパーをフォースで操り逃げ出す演出と似ている)。ライトセーバーを奪い、賞金稼ぎたちと戦闘になる。ライトセーバーを巧みに使い応戦するも、数で有利な賞金稼ぎたちに追い込められる。

 

そこにランドとチューイが助けに来て脱出成功。ランドからレイアがブラック・サンに潜入していることなどを聞いたルークは、フォースでレイアの危機を感じ、救出にコルサントに向かう。途中ダッシュ・レンダーも助けに合流。

 

ベイダーはシゾールがルーク暗殺に動いていることの証拠をつかむ、そして自分がシゾールの母星や家族を葬ったことの事実を知り、シゾールの思惑を知ることになる。

 

コルサントのシゾールの館に地下から潜入し、多くの警備を倒しながら、レイア救出に成功。6の冒頭でレイアがジャバ宮殿で使ったサーマルデトネーター(爆弾)でシゾールの館を破壊。3POとR2が操縦するファルコンで脱出に成功。ルークはここでも、ライトセーバーを巧みに使いブラスターなどを跳ね返し、腕を上げる。

 

シゾールも脱出に成功。軌道上の自分の艦隊と合流して、ファルコンを追う。シゾールの私設艦隊も規模が大きく、包囲されるが、ベイダー率いる帝国軍艦隊がシゾールの艦隊を攻撃し壊滅させる。

 

その隙にファルコンはコルサントから逃げることに成功も、ダッシュのアウトライダー大破し、彼は命を落とす。

 

ルークたちは、タトゥーインに戻りハン救出のため、作戦を練りジャバ宮殿に向かうところで終わる。

 

ビバ 帝国の影‼

是非 CGアニメ版とかで映像化してほしい‼

追記:個人考察:新シリーズとの関係 2019・12・4)

 

 この作品を最後まで読んで、ふと思ったのが、結局このストーリーって無駄な展開だなぁ~って感想が第一印象なんです。

 だって、結局はタトゥーインでジャバ宮殿に来たハンを運ぶボバを宮殿で待ち受け、奪還するって話に戻るんですから。

 

 6のセリフに出た「ボサンの犠牲」やルークの成長とか見れるんですが、レイアがルーク暗殺の真相を探るためにブラック・サンのシゾールの館へ潜入するって、意味のないというか黒幕の方へあえて飛び込み真相を知るというより、敵に捕まる。そしてルークを暗殺するためにエサとなる。その救出のためにルーク達が非常に危ない作戦を強いられる。

 

 結局、ベイダー艦隊にシゾール艦隊が絶滅させられてブラック・サンは無きものとなる。ルーク達はタトゥーインに戻り、ジャバ宮殿でのハン奪還作戦に戻る。本の最初のシーンに戻るんですよね。

 

ハンを運ぶボバのスレーブⅠはちょっとしか出ません。あとは、シゾールの思惑やリッチな生活ぶりやベイダーとの駆け引き。5と6の間の帝国軍と反乱軍の戦いなどファンなら読んで損はないのですが。

 

しかし、ここまで読んでみると、ハッとさせられるんです。そう「8」に非常に基本構造が似ていることに気づきます。

 

ざっと似ている演出部分。

①    ルークが賞金稼ぎから逃げるところは7のレイがフォースを使って逃げるシーン。

②    カジノ惑星に行き、カギとなる人物に遭遇する。

③    タイ・インターセプターで戦うベイダーは8のタイ・サイレンサーで戦うカイロレン。

④    結局無駄な作戦だったが、主人公たちが成長して強くなる。

⑤    8が7の直後からの展開は「帝国の影」が5の直後と同じ。

⑥    時間の概念が使われる。1標準時間など。

 

ただ、「6」へのブリッジ小説としては非常に重要な部分もしっかりあります。

①    ボサンのスパイ網の犠牲。

②    ジャバ宮殿に自信満々でやってくるルークの成長の過程。フォースやライトセイバーの実力獲得の過程。

③    皇帝が第2デススターの情報をリークして反乱軍を追い詰める作戦の真相。

などは非常にポイントになります。ルークはオビワンの家にあるジェダイの書を元にライトセイバーを作成し、フォースの修行を行います。それは8でもレイが持ち出すジェダイの書を元にレイがジェダイとして成長するであろう展開につながるのでしょう。

 

こうやってみると、過去の小説は基本「レジェンド」扱いとなり、無かったことになってしまった作品が多い中で、この「帝国の影」はカノン・正史としての扱いが許されており(5と6の間だから)、今回の新シリーズの参考になっているというのが読んでみると非常にわかりました。

 

 この帝国の影を読み終わったあと、「8」がより非常に受け入れ安くなりました。

最後にレイアの活躍です。ブラッド・ラインでもそうでしたが、レイアは非常に銀河の平和のために奔走している(それもベイダーの娘と公表されて元老院議員を追放されている)。ハンは意外にも好きなことやってて、近くにいない。その上、ルークも7の時点で失踪。一人でレジスタンスを率いて支えてきた。そう長い時間を反乱軍リーダーとして。

 

そう思うと、8のルークとの再開シーンはもう号泣ですね‼

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