今回から、社会保険の意義について書いていきます。

社会保険は、ひとことで言えば「公的な保険」。
国が作った「社会全体で支え合うしくみ」です。
公的保険なので、国、地方自治体、国が認可した団体が運営しています。

これに対し、民間の保険会社が扱っている保険は、私的保険です。
私的保険は、加入するもしないも、その人の自由。
〇〇生命保険会社の「がん保険」に入るか入らないかは、個人が選べます。

でも、公的保険は、要件にあてはまったら
嫌でも加入しなければなりません。
「強制加入」なので、選択の余地がないのです。
ここがポイントです。

保険の基本的なしくみは、
①「いざというとき」に備えるため、グループを作る。
②グループのメンバーがお金を出し合い、貯めておく。
③メンバーの中で、災難にあった人が現れたら、その人にお金をあげる。

このしくみは、公的保険も私的保険も同じです。
ただ、公的保険は、このグループが巨大なのです。
また、「国民のだれもが遭遇しうる災難」を対象にしています。
病気、けが、失業、老後の生活費の問題……などです。

みんなに襲いかかる災難なので、たくさんのお金が必要です。
そこで、薄く広く、公平にお金を出し合う必要が出てきます。
つまり、国民みんなに加入してもらう=強制的に加入してもらう
――ということになるのです。

社会保険は、保険料も高いし、会社の負担も大きい。
税金と違って、赤字でも保険料は納めなくちゃならない。
確かにその通りですが、社会保険が社会の根幹を支えているのも事実です。
社会的責任を担う企業の協力が、どうしても必要なのです。
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