(3)競合優位性・市場環境
続いて「競合優位性」、つまり事業の「強み」について考えてみましょう。

例えば、あなたが飲食店の事業主だったとします。その飲食店の「強み」をまず書き出してみます。浮かんだ「強み」は…

・美味しいこと
・くつろげること
・安いこと
・サービス提供のスピードが速いこと などでしょうか。

全て「強み」になり得ることだと思います。ただ、これらの「強み」が「意味のある強み」となるように、大切にすべきポイントが2つあります。

①「他社と比較した優位性」になっているか?
②その強みによって、「お客様が喜んでくれているか?」です。

まず「他社と比較した優位性」については、自社でどれだけ「凄い」と言っても、周りに同じ、若しくはそれ以上のサービスを提供している会社があったら、お客様には選ばれないですよね。強みとは、あくまで「相対的」なものであり、周りを見わたして「ライバルと比較して凄い」かどうかを客観的に考える必要があります。

また、差別化して尖っていても、「お客様が喜んでいなければ意味がない」ということも重要です。

例えば、どれだけ味わい深い和牛でも、100g・5万円と言われたら流石に引きますよね。よく「安旨」「お値段以上」と表現されますが、品質・コスト・提供速度(納期)のバランスを取りながら、どのポイントで他社と差別化して、お客様に喜ばれるのか/選ばれるのかを意識することも大事です(更に、上記を踏まえて、「利益が取れる値段設定」であることも、事業の持続性の観点で重要です。)

事業計画では、こういった「自社の強み」を意識しながら計画を考えていきます。