日本には毎年2000人以上の人々が難民申請をしています。
にも関わらず、難民認定を受けることができているのは1年に20人。わずか1%ほどにすぎません。
これは難民条約に加盟している国として、国際的な批判を浴びています。
難民条約に日本が加盟したのはベトナム戦争が終わって、大量の難民が出たときに、
アメリカなどと比べればベトナムと近い日本が受け入れることを国際的に迫られたからです。
そしてこの難民条約への加盟と時期を同じくして、日本の国籍法が改正されたりするなど、
日本の外国人受け入れ態勢や、移民政策が外からの現象によって影響を受けることとなります。
(また国籍・戸籍についてはこれから書いていこうと思います)
そのような、条約で定義される難民として正式に認定されれば、
生活保障や、日本語教育、保険などを受けることなどが可能になります。
しかし、そうではない人は日本で餓死同前の生活を強いられることになります。
働くことも認められないからです。
不法にでも働けばいいじゃないかという人がいるかもしれませんが、
そんなことをして見つかったら、強制送還されてしまいます。
命の保障もない国へ強制的に帰らせられるのです。
世界には明日生きていられるか、わからない人たちがたくさんいます。
紛争地域に行って、その人たちを助ける、国家を変えることは容易ではありませんし、
一般市民である私たちには遠い世界のことに思えてくることもあるでしょう。
しかし、日本にいるそういった人たちに私たちができることはたくさんあります。
実際に市民レベルで行われているボランティア活動なども多々あります。
むしろ政府がほとんど何も行わないので、そのような活動にたよるしかないのです。
企業のCSR(社会貢献活動)として難民を雇ったりしている企業もあります。
グローバル化だからといって、海外に出ていくことだけが大事なのではありません。
グローバル化は世界が広く、拡張していくというよりは、
どんどん小さくなって、すべてのものが身近に感じられるようになる現象だと私は思います。
そもそも難民として逃れてきた人のほとんどは、本国では社会的地位や学歴があった人たちです。
誇りも、尊厳も持って、祖国を変えようと戦ってきた人たちです。
だからこそ政府からひどい弾圧を受けて、命からがら逃れてきたのです。
にもかかわらず、何も犯罪を犯したわけでもないのに、他の外国人犯罪者と同じように収容所に入れられ、
本国への強制送還をされることもあります。(命を絶ちなさいと言っているようなものです)
こんなことが日本で行われているなんて、私は信じられませんでした。
技能実習生制度も同じです。日本でこんなことが行われているなんて、信じたくありません。
しかし、外国人がどんどん増えている現在日本に住む私たちは、目をそむけてはならない問題だと思います。
では、実際にはどのような制度なのか、箇条書きにして特徴とキーワードを挙げてみます。
●独自の審査機関があるのではなく、外国人の受け入れを厳重にチェックするという目的の入国管理局が審査を行っている。
入国管理局の裁量であり、明確な審査基準はない。
●日本では不法滞在者や不法入国者を強制送還するために、
難民申請中の人も含めたすべての人を収容するという全収容主義をとっている。
(国際的にみてもありえない。)
刑務所であれば、職業訓練施設などもあるが、それもなく、ただ待つだけの場所。
●外国人登録証明書は何の在留資格もない不法滞在者などのすべての人に与えられていたが、
その制度も廃止されたため、社会的に透明人間として扱われる危険性。身分証明書が一切ない状態。
このほかにも細かい制度や仕組みがたくさんあります。
多様性、みんなで生きていく、人とのつながり、そういった大切な、心を豊かにする生活・日本を考える上で、
見過ごせない問題がここにあります。
http://www.refugee.or.jp/index_b.shtml?utm_expid=15274848-2.OtrfQ2ReRN2mwuuB8B4Cgw.1&utm_referrer=http%3A%2F%2Fwww.google.com.au%2Furl%3Fsa%3Dt%26rct%3Dj%26q%3D%26esrc%3Ds%26frm%3D1%26source%3Dweb%26cd%3D1%26sqi%3D2%26ved%3D0CCMQFjAA%26url%3Dhttp%253A%252F%252Fwww.refugee.or.jp%252F%26ei%3DgHbuUqOXLcTHkwWqyoDYBg%26usg%3DAFQjCNGvSkMB98-GSKQ8K_fOB-_IriwhoQ%26bvm%3Dbv.60444564%2Cd.dGI
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