声に出して応援する大切さ
声に出して応援する大切さに感動した新聞記事をご紹介します。
僕も、2月5日、何と7年ぶりの大会参加をします。その日の みさと(埼玉)ハーフマラソン には8年ぶりで2回目の参加。
風なし、寒さなしと、天気さえよければ、楽しめる大会なのですが、どうなることやら。
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マラソンや駅伝で走り終わった選手が「沿道の声援に押されました」と話すのを聞くと、「本当にそうなのかな」と疑問だった。
直接手を引っぱってくれるわけでも、背中を押してくれるわけでも無い人の言葉だけで、そんなに頑張ることはできないのではないか、と。
間違っていた。 1月22日の日曜日、千葉市を走る千葉マリンマラソンに参加してわかった。
参加したのは、プロ野球千葉ロッテの本拠地、QVCマリンフィールドから稲毛海浜公園を折り返す10キロのコース。
小雨そぼ降る天候、スタートした午前10時の気温は5度と、震えるほど寒い。 こういう大会に出場したのは初めて。
スタート後、ただただ、大勢のランナーと一緒に前に進む。
ぶつからないように、邪魔にならないように気を遣い、折り返したときは、かなり疲れていた。
雨と汗で髪が額に張り付く。 海岸沿いの真っ直ぐな道は、行けども行けどもゴールが見えない。
「頑張れ~」 その時、かわいい声が聞こえた。 沿道を見ると、若い女性が声援を送っていた。
それまでは余裕がなくて気づかなかったが、小雨の中、大勢の人が声をかけてくれている。
「いけるよ~」 「いいよ~」と親子連れ。 「もう少し、もう少しだよっ」 と年配の男性。 一生懸命手をたたいている女性もいる。
「これは頑張らないといけない」と、クタクタだった足に急に血が通い始めた。
隣を走っていた中年男性も声援がよほどうれしかったのか、「頑張るよっ」と笑顔で応えると、ラストスパートしていった。
さっきまで疲れ切っていた様子だったのに。 誰だって、自分のことを気にかけてくれている人がいるのはうれしい。
そして、言葉にしてくれるともっとうれしい。 「頑張れ」という言葉は、あまり使わないほうがいいと思われている。
でも、つらい時、同じ目線で言われる言葉には重みがあった。
ゴールが、一緒に走った若い同僚に「速かったじゃないっすか」と言葉をかけられ、「頑張れ」同様、グッときてしまった。
今度は自分が声援する方に回らなければ。
(小川記代子・記 1月30日付けSANKEI EXPRESS 「勿忘草」より)