トゥヘルさんのやろうとしていること | ぼうけんのしょ

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自分的目線で見て、より試合を楽しもう!というレベルの話なので、正しくはないかもしれませんが、

今までのドルトムントと、これからのドルトムントがどう違っていくのか、
まだ戦術までは見えないながら、パスサッカーを取り入れ始めたことが見えるトゥヘルさんの作戦を予想してみました。


<昔のドルトムント>

そこそこの値段で取れる技術の選手を集めて、チームワークを図った上でやれる作戦として、ゲーゲンプレスを編み出したクロップ。

ゲーゲンプレスは、とにかく自陣で奪わせないこと。そして敵陣で人数でせめて必ず奪い、すぐさまゴールすること。そのため、敵陣で奪われることは当たり前。奪われるという状態をわざとつくり、相手が守備陣を崩した隙に、すぐさま全員で奪い返してカウンターで得点する。

前線や中盤でいっせいに襲い掛かり、中盤から上での大混乱をつくり出すことが、キモ。
その混乱を、創造性を発揮して、小さなスペースをたたかえる選手であり、守備に対して、急な反転をして翻弄するテクニックを持つということで、香川は司令塔として如何なく力を発揮できていた。

そのため、守備は、ロングフィードを多用して、前線に早い送り出しをする。前線で奪われたって、どうってことないから。

ゲーゲンプレスが知れ渡る前には、とても機能していて、技術的には数段上の相手でさえも、やられてしまう。

中盤での支配と攻撃に長けたシャヒンが抜け、さらに前線でのすばやい反転とプレスで守備を抜き去り翻弄するすばやさを武器に、司令塔として君臨していた香川が抜けた。

そこで失速してしまう。

代わりにロイスが来た。速さを武器にした、技術もしっかりとしたストライカー兼MF。トップ下を期待できるが、どちらかというとウィング・フォワードの選手。香川がこなしていたような、攻撃の組み立ての創造力が、満たせなかった。
ただし、そのドリブルや早さによって、一人で試合を決してしまうことができる。

しばらくは、ゲッツェがいたので、前線での支配をまかせ、ギュンやフンメルスがそれを補強した。
ゲッツェが去り、ショックさめやらぬままミキタリアンをとった。
さらにレヴァが出ていったために、大ピンチ。あせって補強を進める。

①よりゴール精度の高い選手(インモービレ)②相手の早いカウンターを追い抜ける俊足のFW(オーバメヤン)③敵陣でのパワープレイ(ラモス)を期待してとってみた。

がしかし。

①司令塔であるミキタリアンが適応しない。
②中盤ケガだらけ。だって一番タフなポジションになっちゃうもん。ドルトムントでは。
③ロイスとミキタリアンを入れ替えてみても、やはりOHとしての力は足りない。

補強の結果、FWにだけ力が集まり、中盤から力が抜けた形のドルトムントとなった。

そのため、せっかくゴール精度の高いインモービレに組み立てて回せる選手もいないし、ラモスはパワープレイはできるけれど足元が危なすぎて、ポストができない。インモービレも守備も含めての作戦参加するよりは、ゴール前で待ちをするタイプのFWだった。

ラモスもインモービレも、前線でロストして、一気にカウンターを食らう基点になってしまった。唯一、オーバメヤンはサイドとして補強したが、相手がゲーゲンをしかけても、それをさらにプレスして奪い、抜ける足と、ある程度の足元技術があったので、オーバメヤン中心にトップにコンバートしてみたらハマった。

ミキも司令塔としてはアレだけど、細かいパスやドリブル能力が高い突破力を武器としているので、サイドから、ひとりでなんとかしてしまおうとするタイプとして、敵陣をかき乱すことはできる。

ロイスが技術の高いMFであり、ストライカー並の決定力があるので、ロイスもひとりで決めてしまえる。そのロイスとオバメが協力体制をしいて、前線のパワーが出てきた。
だから、中盤すっとばして、守備から前線にロングフィードでつないでしまおう。幸い、フンメルスはコントロールがかなり精密にできる。

それで多少しのいだ。

そこに中盤、香川とギュンドアン、シャヒン、クバがもどり、ゲーゲンの質が高まった。
クロップも、もう一度ゲーゲンプレスを中心にしようとした。

それでも、既に相手もゲーゲンを知り抜いていて、同じゲーゲンをぶつけられるか、ドン引きされるかで対策されていまっている。さらにフンメルスもケガ。ロイスもケガ。ミキタリアンもケガ。

だから、中盤でのプレスによって奪えるという数もへり、ゲーゲンプレス自体は、それを常に熟知している選手(香川・ギュン・フンメルス・シュメ・ピシュ・スボ)と、そうではない選手(オバメ・ミキ・ロイス・インモー・ラモス・ソクラテスなど新規選手)とで、ぱっかり傾向が別れてしまう、ぎこちないゲーゲンプレスになってしまった。

それによってさらに、自陣に攻め込まれる回数が増え、守備の脆弱さが、さらされまくった。
ヘタにゲーゲンプレスを再開したがために、守備の穴だけが目立った。

その中で、足元技術を発達させたオバメヤンは、唯一、その過渡期の状態で適応を果たした。
ロイスとオバメとはバッチリ連携できるようになり、連携プレーの得点も増えた。

ミキは、パサーとしても、単独のパワープレイヤーとしても今一歩というところで、無理なドリブル突破で自滅を繰り返すハメになった。
そんな状態を、こっそり縁の下の香川が、それぞれの特質を理解しつつ、それぞれに必要なケアを心がけてプレイして、自分のプレイはまったくできなかったし、自分自身もメンタルに傷を抱えていた。

そのまま、最後の試合まで、香川はひたすら、ケアをしていたけれども、それだけでなく自分もクロップが辞めるということで火事場の馬鹿力をだし、自信をとりもどし、自分のゴールを奪いにいった。

<今後のドルトムント>

守備側からのロングフィードによる放り込みや、それによる高い位置でのプレスを重視する代わりに、パスワーク技術を発達させ、高い連携をさらに磨き、「奪われてもしょうがないゲーゲンプレス」から脱却して「絶対に奪わせないが、奪われたときも直ぐに対応するゲーゲンプレス」を目指してるんだろうなと思う。

そういういみで、狭いスペースで戦える、戦術に柔軟な香川とロイスとオバメが、やっぱり中心となると思う。また、徐々に連携を強めていたロイスと香川を、より連携させようとしているようにも見える。

徹底的にエゴイストを嫌う発言をしているトゥヘルの前で、ミキタリアンはその対応を、パサーに徹し始めたように見える。そしてある程度のアシストをしてから、自分がゴールに向かう。

フンメルスの利き足を重視して右にコンバートしたというところからも、まだまだ守備側のロングフィードを、使うんだろうね。
奪われた際にロングフィードで大きく散らすだけじゃなくて、ロングパスとして通用させようということかな。どこでどんな風につかうのかが、楽しみ。



ひとつ心配は、これからの「平常運転」のトゥヘル方式に、選手がどこまで、ついていけるか。どこまでそれをモティベートできるのか。トゥヘルも激を飛ばすだけでなく、既に高級とりである選手たちが心底パワーを発揮しようとする方向に向けていくだけの器量を、トゥヘルも学べるだろうか。


スパルタ式の新しい戦術適応のストレスを抱えて、アジアツアーは選手のフィジカルにとっても、非常にリスクが高かった。消耗する旅で、ストレスのかかる新戦術を叩き込まれるというストレスの二重奏。

ドイツ誌でも言われていたけれど、そのリスクに対して、幸運にも、アジアツアーという経験が、新鮮であったために、逆に、選手たちの活性化がみられ、それによってトゥヘルの新戦術や指導方法が、すんなりと、火事場の馬鹿力のような理屈で適応できたと、いうわけだ。

だから、これからの「平常運転」を、どうやってトゥヘルが乗り切るのかそして、出てくる膿は、インモービレだけで済むのか。目が離せません。