最初の住人が引越ししたあと、中古になったその住宅へ、独身壮年男性が入居されたようだった。
それでも、勤め人じゃないらしく、リタイヤの年齢よりも少し若いらしいが、めったに外出されず、お顔をみたことが一度も無い。
母は見たことがあったらしかったが。
その表札に書かれたお名前は「●山 ●」という、あの超世界的に有名な、漫画家さんと同性同名。
私が高校時代なので、当時は世界的ではなかったかもしれないけれど、それでも有名なアニメもあり、大金持ちだったハズなのに、私は信じてました。ここに住んでいらっしゃるのだと
(笑)なぜか、そのことを誰にも話さず、自分だけの秘密(?)にしてました。
きっと事情があって、ここに隠れ住んでいるんだ、母にしゃべって台無しにしてはいけない。
使命感すらあったりして

で、独身壮年男性の一人暮らしは、長いことよそ者がいない地域の周辺住民にとって、格好の噂のネタになっており。
母がご近所の噂を聞きかじってきて私にも話す。
「お隣の男の人のところに、かなりシュミの悪い女の人が
いっしょに住み始めたらしいのよね。
私も回覧板で一回お邪魔したんだけど、厚化粧で長い髪で。
どんな人か、しゃべってないから分からないけど、50歳ぐらいかしらねー。
あれは本当に住んでる感じだったわ。
隣の芳川さんの奥さんが言うには、いつも化粧して、アイシャドーまでしてるらしいのよ。
お夕飯がほとんど店屋物をとってるみたいだって。
玄関に、スゴイ色の花瓶と、造花が飾ってあってね」
そんな話を聞いて、ひそかに「母のシュミにとってスゴイ色だったら、きっとセンスがいい花瓶だろう(笑)。有名漫画家はモテるんだなぁ。もういい年だろうになぁ」
などと、一人の世界で(笑)ナットクしてました。
もちろん、世界的に有名な漫画家が住んでいる事実などはなく、単なる私の妄想でした
