「僕達、結婚します」という堅苦しい挨拶ではなく、まずは交際の挨拶として、ご両親にお会いした。彼にそっくりの優しいご両親だった。


結婚に際して気になるのは、やはりアメリカでの生活だ。

彼は収入がほぼない状態で、数年は生活しないといけない。

日本では1日バイトすれば10万円は稼ぐ彼でも、アメリカでは厳しい倹約生活になるのだ。


もちろん、私だって働くつもりだ。ただ英語が流暢ではない34歳の日本人女性を雇ってくれるだろうか?

でも数年貧乏生活をしても、彼を応援したい気持ちがあった。彼は「ノーベル賞をとりたい」といつも言っていた。日本しか見ていない私にとっては、壮大すぎる話だった。


私は煩悶した。

30代って思い悩むことが多い。40代をママとして最愛の我が子と夫と過ごすのか。はたまた一人で仕事に生きるのか。どちらが良い悪いの話ではなく、34歳の今決断しないといけない。

アメブロの40代ママ達は私にとって、私もそうなりたいと思う憧れの存在だった。

(つづく)