この一件のあと、私はこれまでになくワーカホリックになった。


本業だけでなく、YouTubeをやるために友人らと協議した。まずは、友人と0→1で動画を作るプロジェクトを進めて、別件では人気番組の分家(〇〇版)に出演しないか?という話をもらった。


だから当時は、仕事以外の時間はすべてYouTubeの打ち合わせに当てていた。


そんな中で出会ったのが、3つ年下の大学院生Nだった。彼は働きながら、大学院に通っていた。


私はある打ち合わせの帰りに、彼に話しかけられた。


初対面なのに、彼は「家の近くまで送りたい」と言って私についてきた。そしていっしょに45分ほど歩いた。


話してみると、私と彼はなんと10年前に同じ大学にいたのだ。私は20代前半の頃、実験助手をしていて、先生と一緒に試験監督をしたことがあった。当時大学3年生だった彼は、その試験を受けていた。


同じ時期同じ場所にいた2人が、10年の時を経てまた巡り合うことができた。お互い運命めいたものを感じていた。


彼は初めてのデートで告白してくれたので、付き合うことにした。性格的な相性もぴったりで、とにかく居心地が良かった。



彼は31歳で、180cmの長身痩躯。透き通るような白い肌で、知的な顔立ちと優しい性格が魅力だった。


真っ先に、やり手の狡猾な女性に狩られそうだけど笑なんで独身なんだろう。


彼「元カノと4〜5年付き合っていたけど、結婚を決めきれなくて、別れたんだよね。」


彼の話だと、元カノはかなり強く結婚を迫ってきたようだ。でもその気持ちに応えることができなくて、別れたらしい。


彼「あと元カノとは、金銭感覚も合わなかった。1枚何十万もする服を何着も色違いで持ってたんだよね。」


元カノは女医さんで、金遣いが荒かったそうだ。


彼「でも、この子!と思う子がいれば、すぐにでも結婚したいと思ってたんだ」


彼は2ヶ月も経たないうちにプロポーズをしてくれた。


でも、一つ懸念があった。彼は海外に留学する予定があり、一緒に海外についてきてほしいと言っていた。でも、海外にいる間は、本業が出来ず収入もほぼないそうだ。


私の心は、揺れ動いていた。(つづく)