今回はちょっと箸休め、日本人と牛肉についての雑学をいくつかご紹介します。

Q牛肉はどうして高いのか?
A牛肉のうちで、日本人が食べるのはもっぱらフィレやロースばかり。これは欧米人から見れば
 信じられないこと。ちなみにフランス人は牛をまるごと(ひづめ以外)食べてしまう。
 フィレとロースだけでは牛肉の15%にしかならない。日本人はその15%に集中するから、
 牛肉はどうしても高価になってしまうんです。

Q日本人はいつ頃から牛肉を食べていたか?
A日本人はそもそも、肉食に偏見も禁忌もなく色んな動物の肉を食べていた。
 しかし、仏教が伝来すると・・・仏教の教義による殺生戒めにもとずき、675年、天武天皇が
 最初の食肉禁止令である「殺生禁断令」を発布した。
 以後、何度も食肉禁止令が出され、奈良時代以降には鳥(キジ・鴨)以外の肉はほとんど食べ
 られなくなった。

 しかし、中には食べる人もいた
(いつの時代もお金持ちと権力者はいい思いをしているのです)
 江戸時代、鹿肉は「紅葉」、馬肉は「桜」、猪は「山鯨」と呼び獣肉専門店で売られていた。
 また、将軍家でも非公式に牛肉を食べていた。蘭学者が牛肉を「薬食い」といって養生の為に
 すすめていたのだ。
 彦根の井伊家から、将軍家はじめ親藩や重臣に寒中見舞として、牛肉の味噌漬・干し肉・粕漬肉
 が薬用の名目でしばしば送られたとの記録も残っている。

 安政7年(1860)に起きた「桜田門外の変」も実は牛肉の恨みが原因?
 大老の井伊直弼が幕府に牛肉を献上することを中止。
 それが大の牛肉好きだった水戸の徳川家斉の逆鱗に触れた。それ故水戸の浪士達が
 井伊直弼を切ったということです。信じる信じないはあなた次第ですが・・・・・

 映画「壬生義士伝」で新選組の近藤勇と沖田総司が「すき焼き」を食べながら、
 土方歳三の話を聞いているシーンがあります。
 飛ぶ鳥を落とす勢いのあった頃の新選組の大幹部たちですから、お金もたっぷりあったんで
しょうね。
今度DVDを借りる機会がありましたら気にして見てみてください。

今日はこの辺で、次回はこの続きをご紹介します。
最後までご覧いただきありがとうございました