保田圭ちゃんの舞台、『チョコレートガールズ2』を観て来ました。

けいちゃんの今年1本目。
“女優保田圭”としては、通算22本目の作品になります。


まず。
この舞台、普通の芝居作品とはだいぶ違うものです。
主宰者の小山剛志さんのブログなどから多少想像はできていましたよね?
歌にダンスにアクション。
エンターテイメント性が高そうだと。

実際観てみると。
まんまエンターテイメントでした。
最初から最後まできっちりとした芝居作品を観たいと思って劇場に行かれた方は、多少拍子抜けしたかもしれませんね。
バラエティー番組のコントで、本物の役者登場でパロディをするような。
正しいかはわかりませんが。
自分には、そんな雰囲気も感じられました。


うちのレポをいつもご覧頂いて下さっている方にはもう伝わっていると思いますが。
自分の好みは、しっかりとしたテーマ。
少なくともストーリーがある作品。

ご心配頂いて、前もって多少の情報も教えて頂いたりもしました。
それが良かったのかもと思います。
頭を切り替えて、あるがままを楽しもうと出掛けました。


自分の目で確かめてみると。
やはり、自分好みのものとはちょっと違います。
でも、こういう作品、実は嫌いじゃなかったりします。
何も考えず、ただただ楽しみました。



きっちりした芝居でも。
たいそうなテーマを掲げながら、結局、何を伝えたいのかわからない作品だったり。
役ではなく、役者本人の魅力に頼っている作品だったり。
そういう中途半端なものも多いですからね。
そういう作品より、断然面白かったです!


作、演出の小山剛志さんの想いというか。
「お客はお金と時間を使って観に来るのだから、それ以上のものを届けなければいけない」
アイドルをプロデュースする、小山さん演じるドン大西の言葉。

ありきたりでも、小山さんの舞台人としての真の想いなんだと感じます。
作品自体にその精神がしっかり反映されています。
上辺だけの言葉ではありません。

サービス精神旺盛で。
とにかく楽しんでもらいたい!
そんな気持ちを随所に感じる作品でした。


「変化を恐れていても、変わらないものなんて無い。今がその時だ」
「失敗しない人間なんていない。一度の失敗で諦めてしまうのか」
上は、アイドルを目指すことを迷うアズキガールズの長女に。
下は、解散を決意するチョコレートガールズに。
多少の言葉の違いはあると思いますが、語りかけるドンの言葉です。

心動かされるというか。
一度の失敗で。
ましてや、挑戦もせずに。
諦める。
そんな程度の想いなのか?
夢なのか?

舞台上の彼女たちだけでなく、我々にも突き付けられた言葉。
夢、希望、願望、想い。
些細なことから、壮大なものまで。
何も望んだことのない人間なんていないですよね。

簡単に挫折したもの。
やる前に諦めたもの。
そんな後悔はしたくない。
ふと、思ったり。


薄いようでいて、こんなことを思わされたりもしました。
不思議です。



後は、あるがままを受け入れ、楽しんだ者勝ち。
バカバカしくも思える世界観を存分に楽しみました。




前半は芝居メインではありますが。
今回から登場の“アズキガールズ”。
東家4姉妹のキャラ説明です。

個性の違う4姉妹の濃いキャラと。
彼女たちがなぜアイドルになろうとするのか。
そこまでは、芝居中心に進んでいきます。

それだけで、1時間くらいでしょうか?

サブタイトルが
「チョコレートガールズVSアズキガールズ」
なのに。
そこまでチョコレートガールズは出番なし。
今回のストーリーはアズキガールズがメイン。

実質、姉妹の長女であるけいちゃんを中心に。
進行役?のような小石川役、石井真さんが進めていきます。



その小石川の一人語り?
客席への語りかけの説明セリフから幕開けです。


結構長いこと独り言(笑)
小石川の半袖短パン状態のパティシエ衣装と、セリフ。
この部分だけで、この作品がちょっと違う作風だと感じます。
もう気楽に観ようと。


若干、独り言に飽きてきたところでけいちゃん登場。
第一声からスパーンとよく通る。
そして低い!


初日開幕直前に動画で衣装を確認していましたが。
あの衣装はやはり新鮮です。

さらに男勝りな話し方。
振る舞いも男っぽく。
特に大股開いた座り方が完全にオッサンで。
ガンコな職人風。
珍しく、女性らしさがまったく無い役です。


実際の中身はオッサン気質も持ち合わせているけいちゃんですが(笑)
好みや振る舞いは女性らしい人なので。
普段のけいちゃんでは想像できない姿。
かなり新鮮です。


4姉妹の長女、東子さんはチャキチャキのねえさん。
たい焼き屋の女主人でもあります。
カッコいい、頼りになる存在です。



続いて登場したのが次女の南。
沼倉愛美ちゃんです。


沖縄料理店で働く南ですが、なぜか(店長の意向で本日のみ)チャイナドレス。
愛美ちゃん、カワイくてスタイルがいいので、とてもお似合いです。

そんな南はガンダムオタク。
随所でガンダムネタが入るのですが、ほぼわからず・・・。



東子と南が捌けて、三女登場。
北斗役の浦えりかちゃん。


動画を見たときもその出で立ちには驚きましたが。
学ラン、リーゼント!
話し方もオラオラ系。
プロレス同好会に入っている大学生です。

カッとなりやすいタイプで、物事を頭で考えない勢い型(笑)
でも中身は、同好会の先輩に恋する乙女だったりも。



そして、末っ子の西湖。
猫系コスプレの酒井香奈子ちゃん。
こりゃカワイイ。

でも、ネコキャラを途中で放棄(笑)
この声の変化に、さすが声優さんだと。


妄想キャラでもあり。
脳内イメージをVTRで見せられるのですが。
ここはまったく意味がわかりません。

客席はかなりの笑いがおきていたので。
声優ファンの方にはわかるのだと思います。



4姉妹のキャラ説明が終わり、たい焼き屋が地上げになるという本編に。
地上げ屋との対決があります。
ここはアクションです。


香奈子ちゃん、見事な殺陣!
北斗の先輩、柴田役の南翔太さんがヒーローマン(実際、ウルトラマンらしい)になって戦ったり。
最後は、南、北斗、西湖のジェット・・・??攻撃に。

トドメは、噂のラブレボパンチ(笑)
東子が、無表情で「恋愛レボリューション21」のフリをしながら地上げ屋3人を倒します。


これには大爆笑。
けいちゃんファンだけでなく、会場全体が笑ってくれて。 
幕が開いて、最初の大爆笑&喝采でした。



地上げ屋のボスが出てきて、東子が対峙。
たい焼き屋のある閑散としてしまった商店街。
その尺八横丁を、ひと月で活気づけられたなら、地上げ話はなかったことにすると。
でも、それができなければ、店は引き渡す。
こんな約束をしてしまいます。


要するに、この舞台のストーリーは、これがすべて(笑)
ピンチがあって
アイドルになって
成功して
ハッピーエンド
なのです。



小石川の提案により。
かつてのチョコレートガールズが、自らアイドルになって喫茶店に客を呼んだように。
東家4姉妹も、アイドルを目指すことに。
ここからようやくチョコレートガールズ登場です。



2曲目が売れなかったチョコレートガールズは解散を決意。
かつての輝きはなく、元の地味な姿に。
小石川は、東家4姉妹にアドバイスをとチョコレートガールズを引き合わせますが。

そこに表れたのが、チョコレートガールズをアイドルにしたドン大西。
東家4姉妹をアイドルに仕上げ、チョコレートガールズの再起も手掛けることに。


アイドルを目指すことに乗り気な北斗。
対して、気乗りのしない東子。
啖呵を切る東子の声がめちゃくちゃ響いてカッコいい。
なぜかの関西弁も新鮮です。


ここで、先に書いたドンのセリフもあって。
アイドルを目指す決意をします。



ライバルとして切磋琢磨させようということで。
ここからは、互いをライバルとして競わせるという名目で、姉妹一人一人が対決です。


まずは、三女対決。
北斗と、チョコレートガールズ千秋(伊瀬茉莉也ちゃん)のヤンキーキャラ?対決です。

ケンカではなく。
パイプ椅子とプロレスをする北斗と。
愛用の竹刀を置いて、マイケルダンスを披露する千秋。
笑いと、失笑?苦笑い?の混ざった不思議な空気に。
互いの検討を称え、引き分けです。


続いて、四女対決。
西湖とチョコレートガールズ冬美(明坂聡美ちゃん)の妄想対決。

妄想のVTRがまたもやよくわかず。
客席はかなりウケています。
自分もなんとなく笑えました。
最終的に妄想がコラボして引き分け(笑)


次女対決は、歌とダンス。
沖縄アクターズスクール出身?だという南と。
チョコレートガールズの飛び道具?夏子役の中村繪里子ちゃんによる対決。

愛美ちゃんはビシッとカッコ良くキメましたが。
繪里子ちゃんは・・・。
あれはウケ狙いなのでしょうか?
めちゃくちゃ笑わせてもらいました。


この2人、実際の先輩後輩関係らしく。
最終的には、繪里子ちゃんが先輩として威圧(笑)
ムリヤリ引き分けということに。



そして。
長女対決。

ここで、「東子は歌が上手い」とドンが言い出します。
妹たちも聞いたことが無いという東子の歌。
店で一人の時、口ずさんでいる「およげたい焼きくん」。

ドンがボイスレコーダーに録ったものを流すのですが。
けいちゃんですからね。
「無駄に上手い」by南。


長女対決は、ドンの個人的願望(笑)によってデュエット。
チョコレートガールズの長女、春奈役の下川みくにちゃんとけいちゃんの貴重なデュエットです!
しかも、曲は「モーニングコーヒー」。

2人とも上手いですから。
ハモりはもちろん。
みくにちゃんの甘めの声と。
ここまで低音で話していたけいちゃんがガラッと変わって曲に合わせたカワイイ声。
この組み合わせ、楽しかったなぁ。
かなり盛り上がりました。




ここで、本物を見せてやるってことで。
日替わりゲスト登場。
ドンも素になってお迎えします。

ガールズたちはハロコン応援席のようなノリで。
ステージ上で楽しく聴いています。



そして、ドンの特訓へ。

となるのですが、ここは小石川によるナレーションで処理(笑)
一気に三週間後となります。


様子見に来た地上げ屋に、ようやく完成したというパフォーマンスを披露。
これ以降は完全にアイドルライブです。



まずは、チョコレートガールズから。
もう楽しい楽しい。
これは前作でも披露されていますからね。
手拍子とか出来上がっています。

長女、赤
次女、青
三女、黄色
四女、ピンク
このキラキラアイドル衣装、みんなカワイイです。
ちなみに、この色分けはアズキガールズも一緒です。


続いてアズキガールズ登場。
こちらの衣装もカワイイ。
デザインもチョコレートガールズと似たような感じなのですが。
スカートがフリフリです。

えりかちゃんの変身がハンパなくて。
顔が超小さくて、足が長い!
マネキンが動いているかのような完璧なスタイル!

それまでセクシー系だった愛美ちゃんも。
「付け焼き刃のセクシー」(by南)な香奈子ちゃんも。
とてもカワイイです。


芝居部分ではずっと男っぽかったけいちゃんも。
可愛くアイドルに変身しています。

こんなフリフリミニスカのけいちゃん。
娘。時代にも見たことないかも?
歌っている楽しそうな表情は、完全に全力アイドル。
いや~可愛くてメロメロでした(笑)

そして、客席に目線飛ばしまくりなけいちゃん。
こういう場数をたくさん踏んでいる自信も感じさせます。



2組のパフォーマンスが終わって。
さらにスペシャルなユニットへ。

チョコレートガールズとアズキガールズのコラボ。
その名もCAG48。

C チョコレート&
A アズキ
G ガールズ
48
ってことらしいです(笑)


これがさらに盛り上がる盛り上がる。
8人のメンバーが舞台を目一杯使ってパフォーマンス。

どの歌もそうですが。
まさにアイドルソングというポップな曲にカワイらしい歌詞。
フリもカワイくて。
アイドルに理解のある人ならかなり楽しめると思います。

30代のメンバーが2人も居るとは思えませんね。
新人アイドルとしてこのままデビューしちゃえば?と思います。

聴いていて楽しい
見ていて楽しい
まさにアイドルソング
という直球なパフォーマンスでした。
歌の上手いメンバーが多いので、歌唱力的クオリティは高いです。




ラストは、暗転して小石川のナレーション。
アイドルに会える尺八横丁は活気を取り戻し、地上げの話はなかったことに。
この後も順風満帆・・・にはいかなくなるようなことも匂わせつつ。
とりあえず今はハッピーエンドで。
という感じで終了です。




賑やかで楽しい作品でした。
好みが分かれる作品だとも思うので、簡単に人に勧められるものではありません。
アニメや声優さんに疎い自分には、わからない部分もあります。
それでも、たくさん笑わせてもらいました。


今までにない、男っぽいけいちゃんの振る舞い。
通るだけではなく、細かい変化をみせてくれた声。
これまでにないほどアイドルアイドルした姿。

楽しく、魅せられました。




けいちゃん
共演者のみなさん
スタッフのみなさん
そして
主宰の小山剛志さん

お疲れさまでした。
ありがとうございました!