過去の恋人、魂の出会いに感謝した日。
過去にお付き合いしていた男性のこと。何人かは前世でも関わりがあって、記憶があるというか、突然インスピレーションで気づくことがほとんどでした。もう4年も前に別れた人のことで思い出すこともなくなったのですが、今日初めてわかったことがあります。過去生では彼が孤児、私が修道女でした。私のいた教会は孤児院のような機能もあったのでそこで出会った男の子でした。忘れられないほど悲しい瞳をした手の付けられないような不良少年でしたが、非常に純粋な心と燃えるような正義感を持っていました。彼は結局、孤児院に入ることを拒み、街で不良少年達と生きる道を選び、若くして亡くなりました。今世の彼もやはり、若い時には同じような道をたどりましたが私と出会ったころには更生して真面目に働いていました。しかし、どうしようもない孤独や不信を抱えたままでした。自分がアルコールに溺れていることにも気づかず50歳になる前に死ぬというのが彼の人生の目標でした。彼のそんな自暴自棄な生き方に耐えられず別れを切り出したのは私の方でした。別れることが愛であると思ったのです。私が彼の心を癒し、救うことはできなかったけれど、この別れをきっかけに本気で生きるということを考え直してほしい。その後、彼がどう生きているのは私は知りません。ふと今日、料理をしていた時に彼が私にしてくれたことを思い出しました。彼は非常にグルメでしたので、それまで私が行ったことのない高級なレストランにも連れて行ってくれました。実は私は食にあまり興味がなく、正直に言えば外食することに大して喜びを感じなかったのですが、彼が連れて行ってくれたレストランで初めて、料理は、給仕など含め一流の芸術であるのだと感動する体験が出来たのです。で、ここからが今日初めて気づいたことです。前世で孤児だった彼は、私の給仕した料理に同じように感動したのだということです。もちろん高級な食事ではなく、粗末なスープやパンでしたが。彼はそこで心が温まるような食事を初めてしたのです。その時のお礼として、今世で私に食することの素晴らしさを教えてくれたのです。魂の巡り合いの素晴らしさを改めて感じました。今はきっと彼の心が癒されるような女性と出会い、どこかで前向きに生きていてくれていると信じています。