小学校5年生の頃、、
ケンくんという男の子が
近所に引っ越してきた。
同い年だったってのもあり、
その後数年間はいつも彼と遊んでた。
スポーツ万能でイケメン、、
そして優しく控えめだった。
人気があった。
その年に母親を亡くしたということもあり、
人の苦しみや悲しみがわかる子だった。
オレはその頃、
ある一人のガキ大将に目をつけられ、
いじめられていた。
ガキ大将でありながら、頭が良く、
彼もまたスポーツ万能、、
理不尽にも運動神経が良いってだけで、
ただそれだけで特別扱いだ。
まぁ、当時の小学生なんてそんなものさ。
当時のオレは、
学校に行くのが辛く怖く、
まともな精神でいれる状態ではなかった。
誰も守ってはくれない。
話を聞いてもくれない。
先生は気付いてくれない。
それを言う勇気も
オレにはなかった。
そして、
そのガキ大将が何をしようが、
誰も逆らったりなんかしない。
オレのイジメなんて見て見ぬフリで、
彼の機嫌をとることで必死だったんだろう。
気に入られたくてしょうがなかったんだろう。
担任の先生が急遽休みになり、
授業が自由時間になったある日の午後のこと。
みんな自由な時間が嬉しそうだった。
オレにはその時間がただただ苦痛かった。
コツコツコツコツ、、
そのガキ大将がオレのところに歩いてきて、
頭をグーで「ガツンっ！！」と小突いた。
そんな時、たった一人、
オレの隣にきて、
「大丈夫だから。気にするな。」
肩をポンと叩いて、そう声をかけてくれた。
ケンくんだった。
心がこもったコトバだった。
傷つき繊細な心にそれはすぐ伝わった。
「大丈夫だから。」
・・・
ケンくんはその数年後に
父親の転勤で東京に引っ越していった。
あれからもう20年以上たった。
今でも、
あのたった一回の「大丈夫」という言葉を
思い出すたびに心がものすごく暖かくなる。
心から嬉しさが込み上げてくる。
人間って素晴らしい生き物なんだという
気持ちが湧いてくる。
昔のことなのに、
「今」励まされてるように感じる。
どれだけ時が経っても、
何度思い出しても、
色褪せることはなかった。
・・・
ケンくんは今どこで何をしているんだろう。。
ケンくん、、
あれから僕も大人になって、
しんどいことも辛いことも、
いっぱいいっぱい経験して、そんなときは
「大丈夫」「大丈夫」
「大丈夫」「大丈夫」
「大丈夫」「大丈夫」「大丈夫」
なんてアファメーションすればいいと、
そんなスキルなんかも覚えて、
今もこうして生きています。
精一杯生きています。
でもね、
自分で唱える何千回の何万回の
アファメーションよりも、
キミに言われた、
あのときのたった一回の「大丈夫だから。」
それ以上に、オレの心を奮い立たせてくれる
ものはなかったよ。
それほど嬉しかったんだ。
それほど救われたんだ。
悲しみを理解しようとしてくれたこと。
ほんの少しでも元気づけようとしてくれたこと。
あの日あの時、
オレにそんなコトバをかけるなんて
リスクしかなかったろうに。
ケンくん、、
オレはキミにもう一度会って、
今の気持ちを伝えたい。
どこで何をしてるかわからないけれど、、
生きてるうちに伝えたい。。
あの日、隣にきてくれたケンくんがいたから
今のオレがあるのだと。
自分を超えていけるのだと。
By JUNのひとり言
新次元の☆
アナザーワールド
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全てとつながる～
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