図書館で


あれっ、知念実希人…この人のなんか読んだことあるな…

そうだ!「方舟」だ!


とよく確認せずに借りたら方舟の人じゃなく

「硝子の塔の殺人」の人だった


硝子の塔の殺人は以前読んだことがあって

その時の感想を見返したら


星3

兎にも角にも「名探偵」のキャラが苦手なタイプで彼女が出てくると落ち着けなかった。

しかし主要人物なのでしょうがない(笑)

内容は何度もひっくり返されるのでその度にワクワク、先が気になって楽しく読めた。

しかしいかんせん、真犯人が犯行に至った原因の説明がもうちょっと掘り下げて欲しかったかなーと



とエラソーに書いていたw


なんかぶっちゃけ最後の方が急に薄い感じになった作品、というのがイメージであったんだけど、今作は硝子の〜より面白かったです


「ヨモツイクサ」自体、なんか聞いたことあんなー、でもなんだっけ?って感じで

思い出せんけど不穏なイメージしか浮かんで来ないので期待値上昇w






以下若干ネタバレありレビュー⬇️



星4


ホラーということで不穏な感じの御伽話から始まるのがいい感じ。


この「ヨモツイクサ」は途中までは実際に起きた羆害のこともベースにしてたせいか

実際にこんな想像もできんくらい大きなヒグマが環境その他の何かの影響で生息するってのもあり得なくはないかも〜!とかなり私にとっては興味深かった。


おそらく吉村昭の「羆嵐」を作者も読んだんだろうけど

羆嵐よりも脚色されてる分迫力がすごかった



しかしこの作品はドキュメントではなくあくまでホラーなので

後半になってくるとヒグマは「ヨモツイクサ」ではないと判明、そうなった時点でヒグマはお役御免になり、急に映画の「エイリアン」しか脳内再生されなくなってしまう感じの展開に。


このエイリアンを彷彿とさせる展開でやっぱ既視感あるなーという感覚はあるものの、

怒涛の展開でとにかくページをめくるのが止まらない。


伏線はすぐに伏線とわかってしまうものばかりで予想通りの回収だけど、それが何故かがっかりしないというか嫌な感じじゃない。

最終的なベクターはこの人で、いずれこの人が女王蟻・女王蜂のような王になるんだろう、と割と早い段階からわかってしまったのだが、

種明かしのやり方はどうするんだろうなー(ワクワク)と思っていたら…なんか夜中に読んでいたせいか心臓鷲掴みにされるような演出だった。

至極単純ではあるけども、文字の持つイメージの力って凄いわーと思った(これは読書感想とはちょっと逸れるけど)。

終わり方も人類にとっては悪夢でしかないけど、なぜか清々しい感じ。
文章は読みやすいというかとっつきやすい感じだけど軽すぎることもなく。
あと数冊読んで好みだったら好きな作家さん入りするかも??


あーー、グロさは割とあるかもしんない。
私はへっちゃらだけど苦手な人は注意してね。
ホラーって書いてあるけど心霊系じゃないホラーです(だからバイオホラーって書いてあるやんけ)


てか、カバー表紙よく見たら
ヨモツイクサの後ろにうっすらちゃんと「黄泉軍(よもついくさ)」って書いてあるじゃんー!
これに気づけてたらもっと早い段階で予想しながら読めたのにー!
黄泉軍とヒグマがイコールになるはずないもんねw
(黄泉軍は古事記に出てきます)
ーーーーーーーー

というわけで
結構面白かったです。


📕📕📕
『本とは時間という大きな海の中に建てられた灯台である』
E•P•ウィップル
📕📕📕

今日もお疲れ様でした🌟


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