昨日は母と中島みゆきさんのリスペクトライブ 歌縁2023@大阪に行ってきました。(みゆきさん本人は出演されず、たくさんのアーティストによるカバーの披露です)

 

亡き父が夜会に行くぐらいのみゆきのファンだったので、みゆき姉さんの曲は幼い頃から父の車の中でずっと聴いていました。

 

いい加減退屈になるくらい、「空と君のあいだに」が流れていて、あぁもうちょっと違うアーティストの曲も聴きたいなと思っていたくらいです。(おそらくベスト盤の大吟醸リピートしすぎ。笑)

 

ちなみに今回のライブは、山本彩さんの「空と君のあいだに」でスタートしました。

 

色々なアーティストによるみゆき姉さんのカバーが聴けてとても楽しかったのですが、一番しびれたのはサニーデイサービスの曽我部恵一さんが歌うみゆきですね。

 

「ばいばいどくおぶざべい」という曲。

 

初めて聴いたのですが、この曲が頭から離れず、大好きになりました。

 

曽我部さんが歌う化粧もいい。

 

みゆき姉さんの曲を聴いていると、恋愛が上手くいかなくて惨めなときの自分も、誰かを恨みたくなるような瞬間も、怒りも怨念のようなドロドロとした感情さえも、全て愛おしくなるというか。(みゆき姉さん、もっと優しい曲も歌っているけれど、こういう曲にも違った角度の愛がある気がします)

 

誰だって惨めな瞬間の自分なんて自覚したくないんだけれど、みゆき姉さんが歌にしちゃうから、歌ってくれるから、なんかそんな瞬間のことも抱きしめて次に進もうと思えるんだなぁと思いました。

 

歌にしちゃうっていうのが私の感覚にはないもので、やっぱりシンガーソングライターすごいやって思いました。

 

私なら、怒りも恨みも、さっさと自分を見つめることで手放して、傷つけられたならそのしがらみなんて自分で丁寧に解いて、次に進んで幸せになるよって思うんだけれど、みゆき姉さんは味わっちゃうんだなぁと。

 

でも、こうして歌を聴くことですごくしびれる感覚は、味わうことでしか昇華できないようなものが自分のなかにあるってことなんだろうなぁと思いました。

 

だからすごくぴったりな表現を外の世界に求めているのだろうなと。

 

それは一体どんな音で、どんな暗さで、どんな味がして、どんな言葉で表現できるのか。

 

そうした表現に対する渇望っていうのは絶対自分の中にあるものなんだと、改めて感じました。

 

私の好きな曲、「あした」をHYの仲宗根いずみさんのカバーで聴けたのも嬉しかったです。

 

ガラスならあなたの手の中で壊れたい、ナイフならあはたを傷つけながら折れてしまいたい

 

って歌詞がしびれます。

 

私は一生のうちにこんな感情を男性に抱くことなんてない気がするのに、みゆき姉さんにかっこよく歌われると、むしろこんな感情を経験することなく終える人生も退屈だとすら思えてきます。笑

 

もうドロドロ嫌だーってこっちに来たはずなのに、え、ドロドロってこんなに味があって、美味しいものだったんですか、って。

 

多分、賢く優等生的に生きようとしすぎてしまう自分に退屈しているのかもしれない。笑

 

 

 

 

また、今回のライブではすごく驚くことがありました。

 

ステージに登場して「歌姫」を歌う女性。

 

この可愛くてちょっとか細い声の主は誰?と思って、びっくり。

 

春日局だ

 

春日局がステージにいる!!!

 

そう、大奥で春日局を演じている斉藤由貴さんだったのです。

 

斉藤由貴さんが出演できるかどうか当日まで分からなかったそうで、名前もどこにも公表されていなかったのでサプライズゲストのような感じになりました。

 

大奥、最近録画したまま観るのを忘れていたのでちゃんと見なくちゃね。

 

去年から春日局ゆかりの地にご縁ができたので、春日を身近に感じている私です。笑

 

 

 

あぁ、それにしても思いっきり自分の感情を歌に乗せて表現する、体現するっていいなぁと思った夜でした。

 

多分、自分にはできないことだからとても羨ましいのだろうなぁ、ないものねだりのような感覚で。

 

歌による感情の解放はみゆき姉さんや、ミュージシャンに任せて、私はセラピーやヒーリングの分野で頑張ろうと思うのでした。

 

 

あした / 中島みゆき

 

 

 

ばいばいどくおぶざべい (中島みゆきさんのカバー)

 

 

 

化粧 (中島みゆきさんのカバー)

 

 
 
一度も着ないままクローゼットにしまってあったぐるぐる落書き模様のようなワンピースを着ていくことができて幸せでした。